中学校の体育でもダンスが必修科目となり、一昔前よりもダンスは身近なものになってきました。
もはやバレエやダンスを習っている子どもだけの特別なものではありません。多くの生徒がダンスをすることで、文化祭などのお祭りでクラスで出し物をしたりする機会も増えてきたのではないでしょうか。
テレビで踊るアーティストのコピーをしたりすることもあるかもしれませんね。クラスにダンスが得意なお友達がいれば、オリジナルの振付をつけて披露する、ということも難しいことではないはずです。
ダンスが得意な子どもにとっては、まさに晴れ舞台で自分の特技を思う存分発揮することができますね。
しかし、ダンスを習っていない、少しダンスに苦手意識がある子どもにとってはどうでしょう。
もちろん参加することに意義がありますから、下手でも頑張って参加すればとてもよい思い出になります。しかしせっかくやるなら、少しでも上達したいと思いますよね。でもそのためだけにダンスを習うというほどではないはずです。
では、ダンス教室に通わずに、文化祭などのためのダンスを練習する方法はどんな方法があるのでしょうか。
まずダンス教室と学校の環境の違いを考えてみてください。
ダンス教室は全面鏡張りになっていて、自分の姿をいろいろな角度からチェックしながら踊ることが可能です。自分の姿は自分で客観的に見ることがなかなかできませんので、ダンスの形をチェックするために鏡がついているのです。
先生との動きの違いはどこなのか?どう動けばかっこよく見えるのか?自分との差を見つけるための道具ですね。
ダンス経験者ならわかると思いますが、この鏡がない状態でダンスを覚えなくてはいけないのは、とても難しい状況なのです。
しかし学校に鏡はありません。そのため、まず練習場所を考えましょう。全身が写る大き目の窓があれば、鏡の代わりにすることができます。他のも、もし体育館が使えるのであれば、鏡がある場所がないか、探してみましょう。全身が写る場所がみつかったら、上手なお友達に付き合ってもらって一緒に踊ってみましょう。
そのときに自分ばかり見ずに、また上手な子ばかり見てもいけません。難しいことかもしれませんが、2人を見比べて、形が違う場所をチェックしましょう。スマホで一緒に踊っているところを動画に撮影し、チェックするのも効果的ですね。
動画で客観的に自分のダンスをチェックすることによって、いままで気づかなかった発見もあるはずですよ。
この動画を撮影するときに注意しなくてはいけないのが、左右の向きです。 正面から撮ってしまうと、動画を見たときに振りが左右対称になってしまって練習しにくくなってしまいます。
1番理想的なのは、鏡の前で踊って、鏡を撮影することです。そうすると、動画を見たときに ダンスは振付を覚えて終わりではありません。
むしろ、振付を覚えてからが上達のポイントです。何度も何度も身体を動かして、上手なお友達のよいところはドンドン真似するようにしましょう。
何度も何度も身体を動かして練習をするのは大前提ですが、その他にもダンスを上達させるコツはあります。
家の中にいるときや通学中の電車の中で、音楽をよく聴くことです。何度も練習をしていれば、嫌でも曲の構成や流れなどを覚えてしまうと思います。カラオケでも上手に歌えるレベルまで聴きこんでいるかと思いますが、目的はカラオケで上手に歌うことではありません。
ダンスを踊るために聴いて欲しいのは、音の厚みとそのリズムです。音楽はいろいろな楽器が合わさって1つの曲になっています。
ボーカル、ギター、ピアノ、ドラム、ベースなど、全てのパートを聴き分けられるくらい曲を聴いてください。
たくさんの音が重なっていることがわかりますね。
その中でも特に聴いてもらいたいのが、ドラムのリズムです。できるだけ細かいリズムを身体で刻めるように、注意深く聴いてみましょう。
フォービート(4beat)と呼ばれるリズムで音をとるのか、エイトビート(8beat)と呼ばれるリズムで音をとるのかで、身体のリズムが変わり、ダンスが変わってきます。
フォービートは普通に4カウント数える間に、4つリズムを刻む音の取り方です。振付をされる場合はこのカウントに合わせて踊るので、多くの人がこのカウントのままダンスを踊りがちです。
しかし倍の早いカウントで、4カウントの間に8回リズムを打つ、エイトビートで音を刻んでみましょう。どこか身体の一部を動かしてリズムをとる必要はありません。意識して自分の中でそのリズムをとるだけで、不思議とダンスが変わってきます。
ダンスが上手な人は無意識にこのリズムをとっているのです。
最初は意識するところから始めてみましょう。ダンスレッスンに通わなくても家でできることで、ダンスを上達させることができるかもしれません。上手なお友達にも教えてもらいながら、ダンスの発表を良い思い出にしてくださいね。
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