「我が子に何か習い事をさせたい」と思っている親御さんは、結構多いのではないでしょうか。
「何か才能を見つけてあげたい」とか「得意なものが1つでもあるといいな」とか。スイミング、英会話、サッカー…など、今は色々な習い事がありますね。
まだ子供が小さくて「やりたい」「やりたくない」の判断がつかない場合には、大人がレールを敷いてあげてもいいと思います。しかし、敷いてあげるレールの種類も悩むもの…。
今回は、私のおすすめ「ピアノ」をご紹介したいと思います。
ピアノの奏で方…ご存じのとおり、両手で鍵盤を弾きます。簡単そうに見えますが、ピアノ経験のない大人に弾かせると、両手で同じ音を弾くことが精一杯、という方が多く見受けられます。
ピアノは右手でメロディ、左手で伴奏(曲の難易度にもよりますが、一般的に)を弾くことになるわけですが、同時に左右の手が別々の動きをします。
両方の手を複雑に使っているという点からみて、手の運動能力が発達するとともに、脳にも良い影響を与えるだろうということが、容易に推測できます。
わが子は左利きです。はさみや包丁など、日常苦労しそうなものだけでも右手でさせたかったのですが、普段使わない手なだけに器用に動かないし、力も入らず…。
しかしピアノを習い始めてからはごく自然にほどほどの力もつき、利き手と同じとまではいきませんが器用に使えるようになりました。
そろばんを習うときも、右手でたまを弾くことになんの抵抗もありませんでした。(そろばんは右手でなければ教えられないらしいです。私が子供を通わせた教室では)
「音楽と数学は繋がってるのよ。音楽が得意な子は数学も得意よ!」と、以前お世話になっていた先生に、お聞きしたことがあります。
明確な理由はお聞きする時間がなかったのですが、確かに音楽から数字は切り離せないような気がします。テンポをとるとき、「1、2、3、4」と数えたり、音符の長さも数字です。
練習を重ね、楽譜をみたまま手が動くようになれば、さほど意識はしないかもしれませんが、はじめは「4分音符は1拍で、2分音符は2拍…」などど考えながら弾いているかもしれません。
「ずれた」とか、「足りなかった」とか、「余韻の長さ」とか…。聴いてる方には分からなくても、演奏している本人が口にすることがあります。体が当たり前のようにリズムをとりながら計算しているのでしょうか。ちなみに2人の子供はどちらも数学が得意です。
ピアノを習わせるにあたり、まずはじめに考えるのがこれですよね。
上の2つを考えて習わせる親御さんは、あまりいないと思います。「ピアノが弾けるようになってほしい」、「楽しそうだからやらせてみたい」といったところでしょうか。
ピアノを習うと「ピアノを弾くこと」「楽譜を読むこと」が出来るようになります。
ある程度学べば、先生にレッスンを受けていない曲でも、自分で読んで弾けるようになります。上手くなるとただ楽譜をなぞって弾くだけではなく、「感情を込めて」弾くことができるようになります。
「ここはどう弾いたらいいんだろう?」と自分なりに工夫したり考えたりする「想像力」も豊かになり、そうなれば、考えたことを表す「表現力」にもつながります。これらは音楽だけでなく、日常生活においても重要ですね。 なんだかいいこと尽くしのような気がします。
また、個人差があると思いますが「絶対音感」などというものが身に付く場合もあります。
簡単に言うと「曲を聴いて音を聞き取り、そっくりそのまま弾いてしまう」、という能力です。これは「この能力をつけよう」と思わなくても、ピアノを習うことで能力を発見することもあります。
この能力を育てようと、「ドレミ」で歌ったり、「CD」を教材として使う音楽教室もあります。確かにここの生徒さん達は耳が良いです。
しかし、「弾くこと」も「聴くこと」も「練習」が基本です。練習なくして上達はありえないです。まとめて練習するよりも、毎日5分でも手を動かすこと。もっと上手くなりたいから頑張る。疲れていてもコツコツと頑張る。これは「忍耐力」ですね。
ちょっとやって出来ないからと言って諦めてしまっては、何を習っても同じことです。 全ての習い事に共通すると思いますが、「1つのことをやり通す力」は大切です。
学校など「必ずやらなければいけないもの」ではなく、「自分で選んだもの」をやり通す。親御さんであれば、自分が選んで習わせたものなのだから、「協力は惜しまない」ということです。
「上手くなったね、すごいね」とか「こうしてみるのはどう?」など、子供と共に楽しむことをお勧めします。
最後に、楽しくないと「能力」にプラス効果はないと思っています。習い事を選ぶときは、是非楽しく続けられそうなものを選んでください。