たとえば、「6÷2」という式があります。
これは、「6を2等分する」という意味があります。
図で表すと、つぎのようなイメージですね。
●●●●●● → ●●● ●●●
これを「等分除」といいます。
大人が子どもに「わり算」を教えるときは、ほとんどの人がこの説明をします。
「6個のみかんを2人で分けたら1人何個?」という具合です。
実は「わり算」の考え方には、もう1つあります。
「6の中に2がいくつあるか?」という考え方です。
図のイメージはつぎのようになります。
●●●●●● → ●● ●● ●●
「6の中に2が3つ入っている」という考え方、これを「包含除」といいます。
この区別をほとんどの指導者が教えていません。だから、子どもたちは混乱するのです。
「速さ」「割合」「単位量当たりの大きさ」などでつまずく子どもが多いのは、この2つの意味の区別を教えていないことが大きな原因なのです。
「文章題」が苦手な原因は、決して「読解力」が不足しているだけではないことを多くの指導者に理解して欲しいと思います。
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