特に、11年周期で繰り返す黒点活動と、10年周期で変動するジュグラーの波は、有意な関連性がある、と言われます。
もちろん、地球の温度と経済活動の因果関係が明確になっているわけではありません。穀物の価格が重要な変数だ、という人もいますが、これも不確かです。人間の行動自体が、暑ければ活性化する、という説もあります。
いずれにしても、最近の経済学の新たな潮流は、
「経済は人間が営んでいるんだ」
という事実にこそ注目する、ということです。
現代におけるその成果が、「ゲームの理論」であり、「複雑系」です。
これまでのように、あくまで人間の行動を一定のパターンで定義づけ、数値モデルだけで経済を説明しようとしていた時代は終わり、今、経済は生物学や環境モデルとの連関で、新しい境地を開拓しようとしているわけですね!
ひょっとしていたらジェヴォンズにはそのことが、見えていたのかもしれません。彼はもともと、自然科学者でもあったのです。
ちなみに、現在は2008年に始まる第24太陽周期が2013年にピークをうった後の状態らしいです。
ただ、今回の周期の特徴はピーク自体の水準が低く、太陽活動が非常に不活発だったと言われています。
そのせいもあり、近いうちに地球が小氷期に入るのではないと心配している天文学者もいます。