2012年12月、元一橋大学教授の篠原三代平氏が、亡くなりました。篠原氏は、いわゆる「景気循環」の第一人者でした。
若い頃、私は、篠原氏の著作を読んで、景気循環論が好きになりました。なぜなら、これがとても単純で、不思議な議論だったからです。
確かに、経済は一定の周期で同じことを繰り返すのですが、その原因はどこにあるのか、なかなか説明がつかない、というか、誰にもわからない、というところに「ロマン」がありますよね~。
経済循環には、技術革新のサイクル、コンドラチェフの波(約50年)、建設需要に関係するクズネッツの波(約20年)、設備投資のジュグラーの波(約10年)、短期の景気循環、キチンの波(約40か月)、などがあると言われています。
しかし、こういった波動がある、ということは言われても、その原因は誰にも確かなことはわからないんです。
まあ、チャート分析と同じようなものですね。
しかし、1800年代を生きたウィリアム・ジェヴォンズ、という学者が、この景気循環論の原因で、ある説を唱えました。