毎日の食事をつくるキッチン。現在では様々な調理機器が発達し、煩雑な作業が軽減できることにより、食事をつくるという行為を楽しむという考え方も広まっています。
昔のように独立した部屋で食事を作り、それを食卓で運ぶのではなく、食事をつくる人と家族の居場所が繋がるキッチンの形態が増えてきました。中でもよく聞かれる言葉として「対面キッチン」と「アイランドキッチン」というものがあると思います。
この2つのキッチンの形態の違いとは一体どのようなものなのでしょうか。
一般的な対面キッチンの形は、シンク台をダイニングと対面させるように配置し奥にコンロスペースとパントリーを配置します。その奥のスペースは壁で遮られており、防火の役割と同時にダイニングからの視界を遮っています。
シンク台の背面には作業台や冷蔵庫置き場を設けます。
シンク台とダイニングスペースの間はカンターを立ち上げシンク手元のスペースを隠す事もできます。
一方、アイランドキッチンと言うものがあります。文字通り、空間にぽつんと島状にシンク台を配置した形態でシンク台の周りをぐるぐると人が通行できます。
当然、ダイニング側との一体性が高まり、手元を隠すことが難しくなります。
半面、ダイニングテーブルと一体化させることで、食事をつくる行為といただく行為が一体となり、より「食べる」という行為の楽しみが増すでしょう。
このように2つのキッチンの形態の違いは食事をつくるスペースとして何を優先させるかということの違いともいえます。
リビングとの一体性を保ちながら機能的な面も補えるような形にするのであれば「対面キッチン」、ダイニング空間の中で食事をつくるというような考え方であれば「アイランドキッチン」ということになります。
それらは家のプランニングに大きく影響しますので、強い要望であれば設計の初期の段階で伝えるのが良いと思います。
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2024/11/20 更新