[住宅ローンを知る]住宅ローンを「選ぶとき」「借り換えるとき」のポイント

住宅ローンを「選ぶとき」「借り換えるとき」のポイント

2015/04/21

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住宅ローンを選択するときの留意点

マンション購入の時はほとんど方が住宅ローンを利用されるとおもいます。

マンション本体を購入するものと同じぐらいの留意点があります。何千万と高額な借入をするのと、また20年、30年と長期に渡るため慎重に長期的なスタンスで検討しなければなりません。

金利が1%違うだけでも30年と長期にわたるため、選択方法によって何百万単位で最終的に差がでる可能性があります。

私が最初に購入した新築マンション、2回目に購入した中古マンションに利用した住宅ローンは、20年以上も前の話になりますが、民間の銀行の住宅ローンの金利は8%前後で、公的期間(住宅金融公庫、年金機構等)の金利が5%前後の状況でした。

まず金利の低い住宅金融公庫を利用し、不足分を民間の銀行で補完するのが一般的な状況でした。また住宅金融公庫は条件が厳しい面があり、中古マンションは新築に比べ融資金額が少なく、融資期間が短い、また単身世帯は借入できない等がありました。

ただバブル崩壊以降、政府の金融緩和政策もあり、ほぼ一貫して住宅ローンの金利は下げ続けて、今では、変動金利で0、7%前後の商品も誕生しています。

私が購入した当時の金利を考えますと今の状況は信じられない状況です。

また民間の銀行もバブル崩壊以降、民間企業への融資が低迷する時代を迎え、それを補う形で、民間の金融機関各社が住宅ローンに力を入れだし、今は我々ユーザーにとって良い条件で借入できる時代になっています。

私も今住んでいる中古で購入したマンションの住宅ローンは最初住宅公庫と年金機構で借入していましたが、度重なる金利低下により、第一勧銀、大和、武蔵野、東京三菱、JA と20年の間に5回借り換えを実施しました。

具体的に住宅ローンを選択するときの留意点は下記のとおりです。

まずは、変動金利か固定金利かの選択ですが、一般的には変動金利は固定金利よりも金利が低く、7%前後の商品も誕生しています。

一方、固定金利にも種類があり、3年、5年、7年、10年、15年固定とそれぞれの期間金利が固定でき、10年固定で1%の商品もあります。

現状を考えますと変動金利が低い状況のため有利ではあるが、長いスパンで見ますと現状の金利は限りなく底値に近い状況であり、今後上がる状況は十分に考えられます。なので、まず変動を選択したとしてもすぐに固定金利、しかも10年以上の固定に切り替える準備をしておいた方が良いとおもいます。

変動の金利が上がりだすと、当然固定金利も上がりますので、最初から10年固定の1%にしておけばよかったということにもなりかねない可能性が十分考えられます。

次は、期間の件ですが、購入する年齢にもよりますが、できるだけ長い期間のものを選択するがベストです。35年が組めるなら組んだ方が良いと考えます。

長い期間を設定した場合利息分が多くなり総返済金額は多くなりますが、長い期間設定をした方が毎月の支払金額が安くなるため毎月の返済の負担が軽くなります。現状これだけの低金利であり、多少支払利息は多くなりますが、余裕資金ができたときに繰り上げ返済もできますので当初の負担を少なくするため長い期間の設定にするのがベターかもしれません。

あともう一点、最初に購入する人はなかなか気が付かない留意点です。それは、返済方法の選択ですが、元利均等と元金均等の2種類があります。

結論から申しますと元金均等を選択すべきです。毎月の返済金額は、返済元金と返済利息で構成されており、元金均等を選択した場合元金が早く減っていくため、結果して返済利息が少なくなり総返済金額が少なくなります。

最初、元利均等に比べ、毎月の支払金額は多いですが、結果として総返済金額が少なくなり、得になります。 以上の3点が住宅ローンを組むときの留意点です。 選択方法により何百万もの差がでる可能性がありますので、マンション本体の購入の留意点と同様に非常に大切なポイントです。

住宅ローンの借り換えのポイント

今はまさに超低金利時代。

変動金利で0.6%、固定金利で1.0%。

上記の金利より高い金利で現状借入をされているかたは借り換えを検討されてはいかがですか?

一般的には次の条件をみたせば、借り換えを検討するべきと言われています。

1.借り換え後の金利差が1%以上 
2.返済残額が1000万円以上 
3.返済残期間が10年以上

もっと具体的なポイントをお話ししますと、まず総返済金額を比較する。 現状借入をされている住宅ローンの総返済金額と借り換えを検討している住宅ローンの総返済金額を比較する。 

現在借りている住宅ローンの残債金額が2000万円、残債期間が20年、金利が3%とすると、総返済金額は2662万になります。左記ローンを返済期間、20年、金利2%の条件で借り換えすると、総返済金額は2428万円になり、実に1%の金利差で234万円の差額が発生します。

上記の条件は元利均等返済で、ボーナス払いを併用しない毎月返済になります。 たった1%の金利差と思いがちですが、何千万という金額を長期間借入するため、たった1%の金利差で上記の234万円の差額が発生します。すごい金額ですよね。

私自身は住宅ローンの借り換えを5回経験しておりますが、最初は恥ずかしながら基本中の基本の総返済額に着目せず、単純に、2000万の1%の金利差、年間20万、20年で400万円の差額が発生すると間違った理解をしていました。

元金が年々減っていくため234万円になります。 

上記の総返済金額を算出するのは、ネットでメガバンクの住宅ローンの借り換えシュミレ- ションに金額、返済期間、金利を入力すれば簡単に算出できますので、基本中の基本の総返済金額は算出をして比較してみてください。 

総返済金額とは、借入金額プラス利息の合計金額です。 上記のように金利差により、差額が発生するので借り換えをしても良いわけではありません。 

次に借り換えにより発生する諸費用の金額を考えなければいけません。 諸費用の項目は以下のとおりです。 

1.事務手数料:ローン契約時に金融機関に支払う手数料です。 

2.保証料:契約者が返済不能になった場合のために保証会社に支払う金額です。 保証料は一般的には、返済金額が多くなり、返済期間が長くなるほど料金は高くなります。私が3回目に借り換えたメガバンクのローンのときは、キャンペーン企画があり、条件がありましたが、保証料がゼロのため借り換えた経験があります。概算ですが、2000万円、20年の借入で20万円から30万円です。 

3.団体信用生命保険料:契約者が死亡・高度障害などの場合に、以後のローンが不要になる保険料。私が借り換えたローンはすべて返済金利に含まれていましたが、別途支払ケースもあります。 4. 登録免許税、印紙税、司法書士に支払う抵当権抹消、設定費用等。

上記の諸費用は金融機関、住宅ローンの種類により色々なケースがあるので諸費用のトータルコストを見て判断すべきです。 保証料と団体信用生命保険料はゼロであるが、事務手数料が高いケース、繰り上げ返済の手数料が高いケースがありますので要注意です。 

またネット等の広告に出ない条件も実際に金融機関に交渉すると出てくるケースもあります。私のケースでは子育て金利優遇制度があり、3人の子供がいたため、金利を0.1%優遇してくれたケースもありました。給与振り込み、カード決済を使用する等金融機関によっては交渉余地があります。

上記のように総返済金額と諸費用の総合計を判断材料にして、今借入している住宅ローンと今後借入を検討している住宅ローンの比較をしてはいかがでしょうか。 

借り換えを検討したときは、まずネット等で2、3の金融機関に申し込みをし、まず仮審査の結果がでますので、交渉の後最終的にひとつに絞り、同時並行で今借入している金融機関にも、他の金融機関に借り換えを検討していることを伝え、条件変更(金利等)できないかを交渉し良い条件を引き出すのも検討し総合的に判断すべきです。 

現状 住宅ローンの金利は過去最低の時代で借り換えの好機です。上記のポイントを押さえぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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2024/04/19 更新