普段の生活では、なかなか小数点に触れることはありませんが、いざ、土地を購入する・建物を購入する・・・となった時、小数点までシビアに表示されている書類を目にすると思います。
土地や建物の面積で表示される「小数点」。
実は、ちょっとしたルールがあるのをご存知でしょうか?
今回は、土地や建物にまつわる「小数点の豆知識」をお話し致します(^-^)
土地の面積に関する数字は、小数点第3位以下を切り捨てることになっています。その理由は、小数点以下を切り上げたり、四捨五入を行って数字が実際よりも大きくなってしまうと、「架空」の敷地面積が存在してしまうことになるからです。全ての土地で架空の敷地が発生したら・・・日本の地図に納まらないですよね。土地・敷地の面積を測る測量士サンは、このルールに則っているのです。
では、建築の数字は、どのようなルールなのでしょうか?
実は、建築に関する数字は、決まりがありません。建物に関する法律である「建築基準法」でも、小数点以下の数字の取り決めに関する記載がないのです。皆さんもご存じの通り、土地の面積、建物の面積や高さの数字は、気持ちの良い綺麗な数字で納まることはレアケースですから、小数点以下の数字のルールがなければ混乱してしまいますよね?それに、例え小数点以下の話でも、規定の数値以上になってしまえば「建築不可」とされてしまうほどナーバスな問題ですから。
しかし、各自治体や確認検査機関によって、ルールは存在しています。
例えば、著者の居住している横浜市では、「特にルールは決めていないが、数学的におかしい場合は補正を求める」という見解を示していますが、民間の確認検査機関では、小数点第3位以下の数値も「各既定の限度を当該計画が超えていないこと」を確認するためにチェックをしています。それだけ、日本の建築の世界は規定が厳しく、私たち設計者は最大限のギリギリの計画を余儀なくされている・・・ということが言えますね(@_@)
余談ですが、原子力関連では数値の取り扱いは異常なほどうるさいようです。やはり、扱っている物が物だからこそ、細かいルールが必要ですよね。
私たちの生活の中で、陰ながら皆さんを支えている「小数点」。こんな豆知識を知っていると、愛おしくなるかも?
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2024/11/20 更新