寒くなり冬本番になってくると「乾燥注意報」が発表され、それに伴い、インフルエンザや冬特有のウィルス性の風邪が流行し、子供たちの「学級閉鎖」のニュースをよく耳にしますね。
ニュースや天気予報では、風邪の予防方法として「室内の加湿」を呼び掛けていますが・・・
建築的な視点から申し上げますと、「過剰な加湿は良くない」のが現状です。
その理由は、建物には大敵である【結露】を誘因するからです!!!
加湿して起こる「結露のメカニズム」は、皆さんもご存じの通り、加湿された暖かい空気が冷やされると、空気中に含まれていた水蒸気が水に変化するということですよね。グラスに冷えたビールを注いだ瞬間に水滴が付着するのも同じ現象ですが、これが建物規模で行われると大量の結露水が発生してしまいます。冬場にカーテンを開けたら水滴がビッシリ!床に水溜りが出来ていた経験はありませんか?
基本的に建物に使用する木材は、木が伐採されてから含水率(湿度)を20%程度にまで乾燥させています。
木材は、乾燥している方がより強度は強くなり、乾燥している方が反ったり曲がったりしなくなるのですが、その建物の木材を水で濡らすような行為は、「大切な財産であるお家の強度や精度を下げている行為」としか言いようがありません。最悪のケースでは、木材が腐ってボロボロになることも。
どんなに耐震性能にこだわった良い建物でも構造部材である木材の強度が落ちてしまったなら・・・元も子もありませんよね。
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2024/10/06 更新