相談がありました。その中の話です。
私「予算は家づくりの大切な事の一つです。」
相『じゃ、予算が無い場合は、何をカットするのか決める事が大切ですね。』
私「ん~、それも大切かも知れませんがもっと大切な事があります。」
相『何ですか?』
私「それは、家づくりで一番大切にしている事を決める事です。その大切にしている事は、絶対に予算を削ったらダメです。これがコストダウンのコツです。」
相『全く逆を考えていました。』
この様なお話になりました。
『じゃ、予算が大切なら相見積もりを取ったらいいじゃないの?』
相見積もりを取って、安心出来るならOKだと思います。
でも、注意が必要です。それは・・・・
相見積もりから分かる事は、金額の合計だけです。
どんな材料を使って、どんな仕様で・・・との基準は会社に寄って違います。 そして、技術力は見積もりでは分かりません。
それでは、あなたに質問です。
もし、あなたが家づくりをお願いするなら
1日 12000円の大工さんがいいですか?
それとも
1日 22000円の大工さんがいいですか?
多くの方は、後者を選びます。それなのにコストダウンをして欲しいとお願いします。
では、材料でコストダウンします。 材料の価値が分かりますか?
カーテン 1㎡ あたりの金額
コンクリートの強度や打設手間
土留めの1mあたりの単価
耐震金物の種類と単価
言い出せばきりがありません。
これらをすべて比較するのは、プロでも時間がかかり難しいのです。 現場に出ていて、見積もりが出来て、設計が出来る担当者でなければかなり難しい事になります。設計事務所でも比較する作業は難しいです。そして、正確に比較したいのならば詳細な設計図面が30枚ぐらいと、打合せの時間が必要です。お施主さんと設計者の両社が、かなりの労力を必要とします。
金額が合わなくなれば、設計変更もしなければなりません。そう考えると、相見積もりって簡単ではありません。一般の方がコストダウンを考えるのはすごく大変で時間が掛る事が分かっていただけたと思います。
そこに時間を掛けるよりも
どんな生活をしたら毎日が楽しめるのか?=一番大切にしている事
を考える時間に使った方が良いと思いませんか?
コストダウンを考えるのは、プロの仕事です。
そうすると、金額よりももっと大切な事がありますよね。
あなたが家づくりで一番大切にしていることは何ですか?
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2024/11/23 更新