3つ目ですが、現場発砲の断熱材です。
液体を現場で壁に吹き付けて、発砲させて断熱材を密着させる工法です。隙間がなく、綺麗に施工できるメリットがあります。
ただし、専門の業者が施工する必要があるため、コストは他の断熱材よりも高くなります。また、材料によっては、水にも弱く、室内側にしっかりと防湿のフィルムを施工する必要があり、この場合、断熱業者だけではなく、繊維系と同じように大工さんや電気業者さん、設備業者さんみなさんで注意する必要があります。
また、火に弱く、燃えやすく有毒ガスが発生してしまうこともあります。
他にも断熱材の種類がありますが、どれも一長一短です。ただし、デメリットについては、施工上の配慮で回避できることがあったり、各メーカーさんも材料として対応していることもありますので、あくまでも参考としていただければと思います。
ちなみに、屋根や天井の断熱材をしっかりと断熱していると、夏、屋根からの熱が伝わらないため、室内の温度が上昇しにくくなります。
設計段階で、平面上、空気が流れるように計画してあれば、夏も快適に過ごせる室内環境が整います。また、グラスウールやロックウールなどの材料は、防音材としても有効です。つまり、屋根や天井にこの断熱材を施工しておくと、梅雨の大雨の音を和らげることもできます。
繰り返しになりますが、各断熱材は、どれも一長一短です。設計段階や施工段階で、設計者や施工業者に、「どうしてこの断熱材を選んだのか」聞いてみてはいかがでしょうか。
業者さんも地域性やコスト、施工性などを配慮しながら、悩んだ末に決めたことですので、詳しくお話をきけると思います。
夏や梅雨における断熱材の大切さを少しだけですが、紹介させていただきました。