住宅[373]

【家づくり】長所と短所を考えよう!【工法・補助金・太陽光】

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執筆者:前田 浩貴

住宅展示場に行けば、営業マンから家づくりについて色々と教えてもらえます。

しかし、営業もされるので、ネットで情報収集をする方も多いです。

手軽に情報を得られるのは良い事かも知れませんが、注意して頂きたい事があります。 それは、物事には長所と短所があります。 もちろん、家づくりにおいても同様です。

例えば、高気密高断熱の家について情報を集めたとします。

【長所】
部屋の温度差がすくないので、ヒートショックが起こりにくい

冷暖房費が節約できる

【短所】
24時間換気をしないと、気密性が高いので人の呼吸でも空気が汚れます

室内の嫌なニオイの原因にもなります

熱を伝えない事が断熱性能に大きく影響してきますので、窓の大きさや数に制限があります。
 
短所についてはあまり情報が無いようです。 この短所を知らずに家を建てて住み始めてしまったら、 「窓を開けて自然の空気を取り込みたかった。」 「大きな窓から景色を見たかった。」逆に窓が大きい事でも 外の視線が気になる。外の音がうるさい。窓の掃除が大変。寒いし暑い・・・・・ 言い出したらキリがないですが、どの程度がOKかは、あなた次第です。

材料や工法や仕上げなどの見える事柄なら分かりやすいでしょうが、 見えない家づくりの長短所も実はあるのです。

例えば、国や自治体の補助金や優遇制度や税制がこれにあたります。

100万円の補助金があります。 税金が安くなります。 地震に強く、断熱性が良く、耐久性が高くなります。 あなたも聞いたことがあると思います。魅力的ですよね。

最初に私がお伝えしたことを思い出してください。 物事には長所と短所があります。

あなたは、短所について聞いたことがありますか? これらの制度を利用しようとしたら、それなりの書類を作成・提出して 認定してもらわないといけません。

ある程度の規格化をして、良質な住宅を建てようとするのが目的の一つですので 場合によっては使えない材料や指定された工法になってしまい。 あなたの金額的な負担も増えてしまいます。

100万円の補助金がもらえるからと言って、あなたが100万円得をする訳ではありません。 あくまでも補助としてのお金ですから、100万円以上の何かしらの事をしなければならないのです。

例えば、200万円以上の予算UPで認定された住宅にした場合、100万円の補助があるイメージですね。しかし、この200万円にはローンの金利も掛ってきます。

将来、ご自宅を売却するかも知れないとお考えなら、認定された住宅はメリットがあるでしょう。

日本の住宅の場合、築年数が多くなると住宅としての価値が下がります。 しかし、認定された住宅の場合価値が下がらないだろう・・・・と言う訳です。

これは外国の住宅事情をモデルにしているようですが、 日本にマッチするのかは別問題ですし、高額になった中古住宅を購入するのかはその時の市場・社会情勢・顧客の価値観によります。 割高になった部分を保障する制度ではないのです。

あなたがその家で永く住まうのであれば、無理に制度を利用する必要もないかと思います。 建築の事をよく理解している住宅会社なら、お値打ちで高性能な住まいを考えてくれます。

ちなみに、最近こんな出来事がありました。

地域の木材を利用しましょうと言う制度です。20万円の補助金が出ます。 「弊社で採用している材木」と「地域木材を利用した仕様」の価格を比べてみました。 地域木材の方が40万円高額になりました。

柱や梁の大きさは同じです。強度も同じです。工法も同じです。 金額の損得で考えると、損です!! しかし、考え方です。 地域の産業を活性化させたいと思ったら、良い事ではないでしょうか。

太陽光発電も同様ですね。 かなり普及されていますが、発電した電気を売電して儲けたいと思うと失敗します。 毎日100%の発電効率はありません。 初期投資した金額を回収するには、10年ぐらい掛ります。

そして、10年後にはメンテナンスや部品の取り換えが必要になり出費があります。 発電パネルも劣化しますし、パワーコンデンサーも取り換えになるでしょう。 売電価格も安くなり、地域によっては売電出来ない事もあります。

私は太陽光発電を取り付ける理由は、こう考えます。 「子供たちに綺麗な地球や良い環境を残してあげたい。」 その為に、太陽光発電で二酸化炭素を減らす。

いかがでしょうか? 金額の損得も大切ですが、もっと大切な事もあると私は思います。

あなたが知りたいのは、「短所」の方だと思います。 あなたは事前に短所が分かっていたら「こんなはずじゃなかった・・・。」と 嫌な思いをしなくても済みます。

しかし、短所ってなかなか口に出来ないのです。 あなたの立場を考えた情報発信をどこまで出来ているのか?は 業者選びの重要なポイントですよ。

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