住宅[373]

「本当に今が買いなの?」家づくりを急がせる営業マン

2,244VIEWS

執筆者:前田 浩貴

「アパートで暮らすなら家賃をローンにした方が得ですよ。」

「消費税が上がる前に建てた方が得ですよ。」

「低金利の今こそ、家づくりをするには最適ですよ。」

「今月中に契約いただければ、特典がありますよ。」

この様に営業マンに言われると、家づくりを急いだ方がよいのではないか?と 思ってしまいますよね。

数千万円もする住宅ですから、少しでも得するように建てたいと思うのは当然です。 しかし、逆の考え方もあります。 数千万円もする住宅だからこそ、しっかりと計画を立てて、情報を集めて、考えて 準備が出来るまで待ちたい。 あなたは、どちらのタイプでしょうか?

もし、投資目的で住宅を手に入れるのであれば、今がタイミングかもしれません。 家族の為に家づくりをするのであれば、 世間のタイミングや営業マンのタイミングに合わせるよりも あなたのタイミングに合わせて頂きたいです。

家を建てる為には、 ライフプランを考え、資金計画をして、良い土地を探し、信頼できる業者を選び、間取りを考え・・・・ 時間が掛ります。中には、時間が読めない事もありますしね。

ところで、消費税が8%になる前に何が起こっていたかあなたはご存じですか? 新築の需要が供給を上回ったのです。 営業マンは、ここぞとばかりに受注をしていました。 年間8棟程の新築をしている会社が一人の営業マンが1か月で20棟受注した話を聞きました。 ココまでとはならなくても、建設業界全体が忙しくなります。

材料が現場に納品されない。 職人さんが足りない。 長時間の労働や突貫工事で品質の低下 経験不足の職人による施工ミス

世間のタイミングに合わせるとこの様なリスクもあります。 増税で損をする。金利で得をする。 お金に関する損得は、どなた様も敏感です。 損をした分は、補助金や減税などを利用したら、いつ建ててもそれ程変わらないと思います。

しかし、変わらないのは金額に関する事で それ以外の部分については、変わると私は思います。 だから、しっかりと計画してください。

私が「早く家を建てた方が良い」と思う理由は、 物価の上昇です。 私が自宅を建てたのは10年程前です。 その時の見積りの各工事の単価や材料費を見比べるとかなり違います。 毎年のように建築単価が上がります。

その理由は、
・ガソリンの高騰

・消費税UP

・金属の価格高騰

・人工賃のベースアップ・・・・

様々な理由がありますが、一度上がった価格は絶対に下がりません。 私は20年以上建設業界で、現場・見積り・設計をやっていますが 価格が下がって、お施主様に大きく還元した記憶はありません。 (最初から値引きするつもりで見積もりをしている業者は別ですが・・・)

恐らく、10年後は今よりも建築工事の単価が上がると予想されます。 もし、あなたが10年後に家づくりを予定されているのなら 10年後にするメリットとデメリットを考えてみて下さい。

関連記事

住宅総合ランキング2024/11/21 更新

門衛PC版へ 
ページのトップへ戻る