けれども褒美がお菓子だったり、おもちゃだったり高価なものであればあるほど「褒美欲しさにやる」段階からなかなか抜けられません。学習そのものが好きになるようには、なかなかなりません。
世の中から認められる歌手、講演家、画家の多くは、「CDの売り上げをあげたい」、「講演料をがっぽりもらいたい」、「絵に高い値がつけばいい」と思っている訳ではありません。
そんなことよりも、歌手だったら紅白の舞台で歌おうが、デパートの屋上の舞台で歌おうが、老人ホームの舞台で歌おうが、唄うことには変わりないから真剣に歌う。そこに観客が3~4人しかいなくても歌えることで喜びを感じる。
講演家だったら、聴衆がたとえ3~4人でも気にならない筈です。人数が少ないと熱がこもらず、人数が多いと俄然やる気になるのはきっと偽物。
画家だったら、チラシの裏でもノートの切れ端でも暇を見つければ、描いて描いて描きまくり喜びを見出す。
これらと同じ。
本当に学力を付けたいのならば、餌で釣っていては遠い道のりになります。
文字を書くこと、算数の問題を解くことそのものが好きになるように導くことです。ですから「物で釣る」のではなく、「綺麗に書けていて素敵」「計算が早く正確になって感心しちゃう~」などの褒め言葉程度に留めておく方がよいでしょう。