こんにちは!『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子です。
年中無休で24時間、ガミガミ叱っていても、子どもがちっとも言うことを聞かないことってありますよね。それは言葉で躾けているからです。
親の注意は子どもの右耳から左耳へすり抜けてしまっていて、ちっとも心に響いていないからかもしれません、
メラビアンの法則という言葉があります。
人の第一印象がどこで決まるか割合を数字で示したものです
話の内容 7%
声のトーンなどの話し方 38%
見た目(表情) 55%
もう、おわかりでしょうか。叱るときクドクドと長く説明しても効果はあまりないのです。
幼稚園で開かれた保護者対象の教育講演会。講師はその道では有名人で社会的地位が高い人。
でも、次のような話し方をする講師だったら会場内ではコックリ、コックリ居眠りしてしまう保護者がちらほら。睡魔が直ぐに襲ってきます。
・ぼそぼそと話す
・抑揚のない声で話す
・早口で聞き取りにくい
話の内容より“声のトーン、抑揚、リズム感”が大切だということ。講演会も会社でのプレゼンも学校の授業も“すべてのプレゼンは聞き手が楽しめるエンターテイメント性がなくてはならない”のです。
家庭での躾も同じです。
褒める時も叱る時も“叱っているんだか褒めているんだかわからない”ような話し方。普段の日常会話と変わらない抑揚のないトーン、声の調子て叱っても子どもには伝わりません。
子どもにママが15分もお説教していました。眠気が襲ってきた子どもは下を向いて大あくび、あくびのせいで目から涙が少し出ました。これを見て「叱られて泣いているわ」と勘違いしたママでした。
「これはやってはならないんだ」ということをわからせるには次のようにしましょう
・喋るスピードをいつもよりゆっくりとしたスピードにする
・声の高さは普段より低くする
・言葉と言葉の間に沈黙の間を取る
(例)
「お友達の背中を押したね(・・・・間・・・・)それはやっていいこと(・・・・間・・・・)悪いこと・・もう、わかっているよね・・・・」
これだけでいつもと違う空気を察知し子どもは「ああ、いけないことをしてしまった」と反省するものです。
更に効果的なのは見た目を変えること。生活感を出してはいけません。
いつも見慣れているエプロン姿でラフな格好のママがサッとエプロンを外します。そして普段見慣れない紺のブレザーやスーツの上着を羽織ります。いつも髪の毛を上にクリップで止めているママだったら、髪の毛を下ろします。
そして床に正座し、子どもも正座させます。そして子どもの目をじっと見つめます。この時、出来るだけ瞬きはしないで目をカッと見開いてください。
おそらく、これだけで何も言わなくても子どもの心臓はバクバクし「いけないことをしてしまった」と思うはずです。多くを語らなくてもいいんです。
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最も効果的ではないのは“叱る時、褒める時の落差がほとんどない”状態です。中途半端でまったく子どもには伝わらないからです。
叱る時は鬼のように変身し、しかし、言葉は冷静沈着に。褒める時はマリア様、モナリザのように微笑みましょう。女優のようになって演じてみてくださいね。
※この記事を書いた立石美津子さんの著書
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