いじめに早く気づくには、子どものちょっとした変化を見逃さないことがポイントですが、小学校高学年以降になると、「親と話したがらない」「すぐに反抗する」など、子どもとの接し方に悩むママは少なくありません。
そこで心がけてほしいのが、まずは子どもの様子をよく見ることです。そしてどんなことでもいいので毎日、子どもと会話をしましょう。
子どもにとって必要なのは、自分のことを受け入れてくれて、何かあったときほっと心が癒される安全基地のような家庭です。とくに安心して眠れる環境と三度の食事は、子どもの安らぎには欠かせません。
「○○の好物作ったよ!食べる?」「食べる!」というような何気ない会話でも、子どもは安心感を覚えますし、そうした日々の会話から、子どもの異変に気づくことは多いものです。
親子の会話をしたくても、なかには親を無視したり、「うるせー」など乱暴な言葉を吐く子もいますが、親に反発するのは、成長発達段階のひとつです。親への反発は、裏を返せば甘えであり、親に受け入れてほしいという気持ちの表れでもあります。
そのため子どもの一つひとつの言動に目くじらを立てて、真っ向からやり合うのはNGです。
「今は、こういう時期」「そのうちおさまる」と割り切って、例えば「うるせー」と言ってきたら、「お~、怖い、怖い」とユーモアで返すような柔軟さをもつことも必要だと思います。
また子どものことを、否定しないことも大切です。
ママの中には、成績の話をすぐにする人もいると思いますが、例えばテストの点が悪いとき、「何でできないの?」と頭ごなしに叱ると、子どもは反発したり、「自分はダメだ…」と自信をなくすだけです。
そのため「難しかった?」「時間がなかった?」と、子どもの心に寄り添うような言葉がけ忘れないでください。親からのキツいひと言が、子どもを追い詰めたり、子どもの心を閉ざしてしまうこともあります。
小学校高学年以降は、難しい年齢のため「子どもの一つひとつの言動に目くじらを立てない」と言いましたが、「門限は破らない」「他人に迷惑をかけない」など、家庭や社会のルールだけは教えたほうがよいですね。
ただし注意するときは、頭ごなしに叱るのではなく、「帰りが遅いから心配したよ!」など、子どものことを第一に考えてください。
いくら反抗的な態度をとる子どもでも、親から無視されたり、見捨てられるのはショックです。「どうせ言うことを聞かないから」と、無関心になってしまっては、事態はますます悪化するだけです。
子どもは、親から愛情を受けて育てられることで、自分は大切にされて、愛される存在なのだとわかり、家族と絆を深めるようになります。
子どもたちの世界は、いじめや不登校、受験などストレスに満ちていて、悩んだり、行き詰まることが多いものです。だからこそ親は、「何かあったときは言ってね。いつでも助けるよ」というメッセージを送り続けてください。
反発する子の場合は、そうした眼差しで、そっと見守るだけでもよいのです。「いざ!」というとき、きっと子どもは親を信頼して頼ってくるはずです。
・家庭を安心、安全な居場所にする
子どもにとって必要なのは、帰ってきたときほっと心が和むように安心、安全な家庭環境です。そのためには、まず子どもが心身ともに健康でいられるような衣食住の環境を整えることが基本です。
・愛情をもって育て家族の絆を深める
子どもは、愛情を込めて育てられることで、自分は愛されて、守られているという実感をもちます。また、そうすることで家族に対して、同じような愛情や信頼感をもつようになり、家族の絆を深めます。