「指示してもできない」「言ってもやらない」 子どものこんな様子に、イライラしたり、不安になったり。
でも少し関わり方を変えるだけで、自分で考え、行動する力は育ちます。焦らず、急がず、温かな眼差しで、わが子のやる気や自信を引き出していきましょう。
子どもが「自分でする力」をなくす原因の1つは、親が先回りして何でもしてしまうことです。あなたは適切な関わり方ができているでしょうか。
あれこれ手を貸す「心配性ママ」
⇒ 1人でやらせて見守りましょう
優しくて面倒見のよいお母さんです。家族が快適に過ごせるように、常に気を配って接しているはずです。
ただ、あれこれ細かいところに気が回るため、お子さんが何かに挑戦しようとしたり、大変そうにしていると、「苦労しないように」「イヤな思いをしないように」と、つい先回りしてやってしまう傾向があるかもしれません。
するとお子さんは、経験から学ぶ機会を奪われ、「自分でできること」が少ないまま成長してしまう心配があります。 お子さんが苦戦していても、手を貸すのをぐっと我慢して見守りましょう。自分1人でやりとげる経験を重ねることが、達成感につながり、困難に直面した時に自分で解決できる力を育みます。
思い通りに動かす「指示出しママ」
⇒ 子どもの気持ちを尊重しましょう
慎重なお母さんです。自分の理想に向かって注意深く行動するタイプです。ただ、お子さんが何かに取り組もうとしていると、「こうしたほうがいい」「ああしなさい」など、つい指示を出しがちになるかもしれません。
あなたに言われるままに動いていると、お子さんは自信をなくし、自分で考えて行動できなくなる可能性があります。
あなたの理想ではなく、お子さんの考えを尊重し、「どうしたいの?」「やりたいようにやってごらん」と声をかけましょう。もし失敗しても責めたりせずに、「よくがんばったね」「次はどうしたらいいかな?」と次につながるフォローをすることが大切です。
あなたに認めてもらえた嬉しさで、自信をもって行動できるようになるでしょう。
ベストバランス「見守りママ」
⇒ 心に余裕を持ち続けましょう
穏やかで、お子さんを温かく見守れるお母さんです。お子さんの様子に合わせて、必要な場面でさり気なくサポートしているので、お子さんは自信とやる気を持って行動できているでしょう。
お子さんの思うようにやらせた上で適度な手助けをできるあなたは、バランスの良い接し方をしていると言えます。
今の良い状態を保つには、あなたの心に余裕を持たせておくことが大切です。休むときはしっかり休み、趣味を楽しんでストレスを発散するなど、自分自身のこともしっかりフォローしましょう。
あなたの温かいまなざしに包まれて、お子さんはこれからも何事にも自分の意思で取り組み、多くのことを学びながら成長していけるはずです。
マイペースな「おまかせママ」
⇒ 子どもに寄り添い応援しましょう
おおらかで明るいお母さんです。細かいことにこだわらず、お子さんの行動にもあまり口出ししないため、お子さんは自由な雰囲気の中で過ごせているでしょう。
ただ、時として自分の都合を優先させがちで、お子さんが新しいことを始めようとしても目が行き届かず、必要な手助けができていないかもしれません。
するとお子さんは、あなたに見ていてもらえない寂しさから、やる気をなくしてしまう可能性があります。
まずは、お子さんの様子を観察しましょう。何かに取り組もうとしていたら、「がんばれ、もう少しだよ」「半分できたね」と、応援の言葉をかけてください。あなたが見ていてくれる安心感から、やる気を持っていろいろなことに挑戦していけるでしょう。