多くのお母さんが子どもの食に関する悩みを抱え、食事のときにはつい小言やガミガミが増えてしまうと言います。
食事の基本は「一緒に楽しく食べること」。食事が楽しいものであってこそ、おいしく食べることができ、コミュニケーション能力も育てていけるのです。
家族の食卓は、マナーを教える場でもありますが、子どものできないことを叱ってばかりでは楽しく食卓を囲むことはできません。
「残さずに食べられたね」「背筋がまっすぐでかっこいいね」など、ちょっとしたことでもいいので、できたことをほめながら笑顔を増やしていきましょう。
食卓がおいしくなる4つの秘密
自分の食べるものができる過程に触れることで、食事への興味が増します。子どもは料理を作るお手伝いが大好きです。最初は少し時間がかかりますが、ぜひ一緒にやってみてください。
自分が使う食器を並べたりするだけでもいいでしょう。おうちで野菜を育ててみるのもよい経験になります。
食事は舌だけでなく目でも味わうと言います。ふだんのおかずも盛りつけを意識するだけでおいしさがアップします。子どもは「自分の分」を意識すると食が進みます。自分用のおはし、器などを用意するとよいですね。
また、ランチョンマットやプレートを使うと「自分の食べる分」が見てわかるのでおすすめです。
子どものひと口は意外に小さいもの。家族と同じものが食べられるようになってくると、煮物などのひと切れが子どもにとっては大きすぎることがよくあります。
とはいえ、子ども用に別に調理するのも面倒。そんなときはキッチンばさみを活用しましょう。食卓に常備しておけば、食べやすい大きさにその場でカットすることができます。
子ども時代に本物の味わう経験がたくさんできるといいですね。とくに「だし」はかつお節や昆布などを使ってとるのをおすすめします。肉・昆布・魚を合わせると応用がききます。
水に鶏手羽、昆布、煮干し、にんにく、しょうが、ネギの青い部分を入れて沸騰したらアクを取り、30分~1時間煮ます。こうすると栄養たっぷりで旨味のあるだしがとれます。
⇒ 嫌いなものは無理強いしなくてもOK。お母さんは、ゆったり構えて。
子どもの舌は繊細なため「アクを感じる」「パサついている」「噛みにくい」など、ちょっとした理由で食べられないことも多いものです。原因を探って調理法を工夫してみましょう。
子どものあこがれの人のお話をしながら「○○さんはピーマンを食べて強くなったんだって」などと勧めるのもいいですね。ただし「好き嫌いをなくさなければ」とムリヤリ食べさせる必要はありません。成長すると好みも変わります。その時期に好きなものを食べ、笑顔で食事するのも大切です。
⇒ 時間の間隔を育めばダラダラを解消できます。
食事中は気が散らないよう、おもちゃは目につかない場所に置きましょう。見たいテレビは食後にするなど、食後の後の楽しみを作っておくのもいいですね。
時計を使うのもオススメです。子どもは時間の間隔がわからず、「早く食べなさい」と言われても叱られているだけのように感じます。見やすい時計を用意して「長い針がここに来るまで食べようね」と約束するのです。最初のうちは「時間が半分過ぎたよ」「あと5分だよ」というように知らせるとよいでしょう。