「一人っ子だと何でも自分の思い通りになり、我儘な子に育ってしまうのではないか・・・」
そんな思い込みで一人っ子の躾方で悩んでいるママも多いのではないでしょうか。でも そんなことはありませんよ。
経済的事情、二人目不妊、離婚、ざまざまな事情で一人っ子の家庭があります。
「兄弟がいないと将来可哀想じゃない?」と余計な一言をいう世話好きなおばさんの無神経な一言に傷つくことがありますよね。
更に「一人っ子だから我儘なのね」なんて言われると「一人っ子だから厳しく育てなくては」の思いが加速します。
そうなると、一人しか子どもがいないと、
「一人っ子だからしっかり育てなくてはいけない」
「一人っ子だから我儘だ、一人っ子だから甘えん坊だと思われたくない」
「強い子に育てなくてはならない」
などの一心で必要以上に厳しく躾けたりする人も出てきます。
でもこれってすべて“偏見”です。可愛そうなのは子どもです。
これにより子どもは一定の枠組み、理想を押し付けられてしまい、とてもしんどいです。
自己主張したり、親に甘えたり自分がしたいことをすると否定されることで“自尊感情”や“自己肯定感”が作られることなく育つ危険性もあります。
他人からどう思われえるかを優先するのではなく、子どもにとって親の対応はどうかに焦点を当ててみましょう。
けれども「一人っ子だから何でも自分の思い通りになる環境にある。だからあえて何でも子どもの要求を受け入れないようにしよう」と親が意識することはとても大切です。
でも一人っ子だからと決めつけることは止めましょう。兄弟いても、乱暴だったり、思いやりなかったり、我儘だったり協調性がなかったりする子は大勢います。要は親の対応、躾の仕方次第です。
でも家庭に子どもが一人ですと玩具やテレビのチャンネル権も食べたいお菓子も独り占め出来ます。
ですから意識的に子ども同士争いが起こるような場面を経験できる場に連れ出しましょう。児童館や公園、保育施設の一時預かりなどがおすすめです。
そこで喧嘩が始まったとき「喧嘩したらダメ!」「仲良く遊びなさい!」「お友達に貸してあげなさい!」と先回りしてしまっては連れ出した意味がありません。
自分が遊んでいた玩具を横取りされたり、反対に乗りたいブランコにいつまでも代わってもらえないなどの体験を存分にさせましょう。そのときは、出来るだけ親が助け舟を出すことを控えることです。
そして、これらの体験を通して相手にどのように立ち向かえばいいのか学びます。
ときには相手にやり返したり、口で「もういい加減に止めて、僕にブランコ代わって!」と要求したりして兄弟姉妹いない分、交渉術、コミュニケーション力が育ったりします。
晩婚化による少子化で一人っ子の割合は増えています。でも世の中の多数を占める一人っ子が全員我儘なのではありません。偏見思い込みなのです。大事なのは親の育て方ですよ。