「毎朝、きちんと朝食を食べていますか?」と聞かれた時に、「はい」と答えられなくなっている人が増えてきているようです。
大人でも「朝はコーヒーだけ」という人が増えていて、しっかりした食事を摂る家庭が減ってきているかもしれません。
しかし朝食は毎日のエネルギーの源となるもの。 しっかりと摂ることが重要なのです。
厚生労働省の国民健康栄養調査によると、男女とも20代の成人の約10~20%が朝食を抜くことが分かったそうです。 また、パンやお菓子、錠剤のみという人を合わせるとなんと20代の約30%がしっかりとした朝食を食べないとのことです。
それに伴ってか、子供が朝食を食べない、または簡易なものしか食べない率も少し高くなっていて、全体の10%ほどの子供は朝食をしっかりと食べないことが分かってきています。
第一にあげられているのが「目覚めが悪い」ということです。 現代ではパソコンやスマホが普及して、睡眠が遅くなる子供達が増えています。 パソコン及びスマホの所持率も高くなってきているのも原因の一つと言われるでしょう。
また眠る前のパソコンやスマホといった画面の見過ぎは、脳を覚醒させてしまう原因ともなっていて、なかなか眠れないため朝にしっかりと起きることができなくなってきているようです。
しっかりとした睡眠がとれた場合は目覚めも良く、食欲もあるでしょう。 しかし、なかなか起きることができない子供達は「少しでも長く眠っていたい」と朝食に充てるはずの時間を「睡眠」に充ててしまうのです。
そのため、朝食を食べない、または時間を取らず摂取できる簡易なものしか食べないようになっています。
朝食を摂取しない理由は、このように夜更かしをするということから起きていると言えるでしょう。
朝食を食べる一番のメリットというと「エネルギーの補給」でしょう。 人間は睡眠中に「レム睡眠」「ノンレム睡眠」を繰り返しています。 このレム睡眠は体が眠っているのに脳が起きている状態です。 つまり、レム睡眠の間は脳が働いているため、 ブドウ糖が消費されています。
このため、寝起きのブドウ糖のない脳にはエネルギーを補給してあげないことには、脳の働きが悪くなるということになります。 学校での勉強に対しての集中力をつけるためには、朝食をしっかり食べ、脳へブドウ糖を補給してあげるのが大切です。
また、朝は体温が低くなっているので、朝食を食べて体を温めて1日の生活の活動がスムーズになるというメリットもあります。
朝食をしっかりと食べることで排便リズムも整うので、毎朝の生活リズムを整えるには朝食が不可欠でしょう。
「朝食の時間がもったいない」という子供さんも多いでしょう。 しかし、その分早く寝る習慣を身につけることが重要です。
早めに寝るためには、夕食時間やお風呂の時間を早くすること、パソコンやスマホを寝る直前には止めて質の良い睡眠をするように心がけることが必要です。
ご飯やみそ汁といった具合にしっかりと食べることが難しい子供には、果物やヨーグルトでもいいので何かを食べさせるようにしてもいいでしょう。 栄養が豊富に詰まったシリアルなどの摂取もお勧めです。 毎日を元気いっぱいに生活するために、エネルギー源である朝食を食べさせてあげるようにしたいものですね。