「友だちと喧嘩をした」「部活でレギュラーになれなかった」「受験勉強が思うようにはかどらない」
子どもがこんなことを言ってくることはありませんか?
そんなとき、何かアドバイスをするのが親の務めと思っていないでしょうか。
「友だちとは仲良くしなくちゃ。『昨日はごめんね。一緒にあそぼう!』って明日言ってごらん。」
「くやしいって思うなら、練習がんばりなさい。」
「夜は早く寝て、朝勉強してみたら?」
子どものためを思っての言葉がけですが、本当に子どものためになっているでしょうか。
たとえば仕事で同僚と意見が合わず、気まずいことになってしまい、家に帰って夫や妻にそのことを話したとき、
「仕事なんだから、もっと冷静にならないと。」「そのすぐにムキになるところ、治したほうがいいよ。」なんて言われたらどうでしょう。
そんなことわかってる!と反発したくなるのではないでしょうか。
かといって、「意見が活発に言い合えるなんて、いいことじゃない!」「そんなのよくあることだよ。気にしない!」
と言われても、何か悩んでいる自分のことを軽くみられているような気になるのではないでしょうか。
もやもやした気持ちを聞いてほしくて話し始めても、相手から返ってくる言葉によっては、それ以上話をする気がなくなることもあるようです。
この場合、言い過ぎたことを謝るとか、冷却期間をおくとか、上司に相談するとか、色んな解決方法があることと思いますが、大切なのは本人がよく考えて決めるということ。
では「気まずくなっちゃって、明日どうしようか、悩んでるんだね。」と言われたらどうでしょう。
「そうなんだ・・・。」と自分の気持ちに気づくことができ、何でそんなことになったのか、解決するためにはどうしたらいいのか、パートナーに話をしていくことができるのではないでしょうか。
人は話をすることで、思考が進んでいくと言われています。