教育[725]

小学校入学前準備 5歳児に求める5分の家庭学習と6歳の45分集中

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執筆者:立石 美津子

『1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』の著者の立石美津子です。

今日は小学校入学前の幼児期に家庭でやっておいた方がよいことについて第2回です。 集中する時間を設けましょう。

【第1回】入学前にやっておいた方がよいこと【2017年小学校入学生向け】

■家庭で机に向かって5分間、学習する習慣をつけておく

国語、算数、生活、音楽・・・子どもは毎日、学校で新しい知識を学んできます。授業でわかったような気がしてもそれはその時だけのこと。家に帰ってから“再生的学習”を毎日しなくては残念ながら学力としては定着しません。ですから宿題が出ます。

必要な家庭学習は“10分×学年”と言われています。 ・1年生だったら10分 ・2年生だったら20分 ・3年生は30分

といった感じです。幼児期に1分間さえ机に向かう習慣がない子どもに、いきなり「今日から小学生なんだから10分間机に向かってお勉強しましょう」と要求してもそれは無理なこと。だったら1年生の半分の時間、年長さんだったら5分は机に向かう習慣を入学前につけておきましょう。

さて、小学校入学直前、親は「この状態で果たして小学校に入学してやっていけるんだろうか」と不安でいっぱいだったとしても、子どもはというと・・・期待と夢でウキウキしています。

私は毎年、3月になったら年長さんにこんな質問をしてみます。「小学校に早く行きたい人?」、「は~い」と可愛い声で全員挙手。「皆、小学校に何をしにいくの?」と聞くと「遊びに行く」という答えは一切、返ってきません。「お勉強をしに行く!」と元気に答えます。子どもの答えが正解!そう学校は学力をつけるところです。何故、自分の未来を切り開くために勉強しに行くのです。そして、それを子どもはとても楽しみにしています。

子どもは一日も早く卒園して小学校に入学して勉強したいと思っています。筆箱、鉛筆、消しゴム、ランドセルまで買ってもらい皆に祝福されやる気満々になっています。

そういった意味でも家庭学習の習慣をつけるためには年長の3月がグッドタイミング!「まだ、入学前から勉強させる必要がない」と思わないでこのチャンスを逃がさないようにしましょう。

ところが学校では入学式後、何日かは学校探検、掃除指導、給食指導と勉強らしいものは始まりません。勉強したいという興味が最高の時期が少し下降し始めた頃の5月連休明けから急に恐ろしいスピードで教科書が進められます。タイミングが少しずれています。

子どもが最高に興味関心を持っている時期からお絵描きでもお友達に手紙を書くでも何でもよいですので家庭で5分間だけでも机に向かう習慣をつけていきましょう。

■一定時間、座っている習慣をつけておく

入学すると1コマ45分の授業が始まります。給食が始まると45分×5コマと午後2時頃まで続きます。通わせている幼稚園、保育園が自由保育で朝から晩まで好きなことをして遊ばせている場合、45分間集中してじっと先生の話を集中して聞いていることは子どもにとってかなりハードルが高い課題です。

だからといって家庭で45分間正座させるなど極端なことはしないでくださいね。食事中はテレビ、スマホ、パソコン、ゲームはしないで食べることに集中するなどちょっとした毎日の習慣で慣れてきますので少し意識してみましょう。

幼稚園のように楽しく歌を歌ったり、先生が盛んに手遊びしてくれるわけではない小学校。 たとえ退屈であってもある程度の時間、定位置にいる練習が幼児期から必要なのかもしれませんね。

※この記事を書いた立石美津子さんの著書
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