教育[725]

小学校高学年の算数が苦手な方に有効な勉強法

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執筆者:門衛 教育運営チーム

算数の点数が低いと将来の受験でつまずく可能性が高いと言われているくらい大切な算数。しかし算数が苦手なお子さんって多いですよね。トップクラスの中学校に受験で入ったお子さんももとは算数が苦手だったという子供はたくさんいます。

ではそのトップクラスの学校に入った子供たちはどのような勉強をして苦手だった算数を克服したのでしょうか。

それは算数ができない原因をしっかりと分析して向き合って苦手を克服したのです。まずは算数が出来ない、苦手なお子さんの特徴を把握しましょう。算数苦手なお子さんの不足している能力を補う、お家でもできる簡単な算数克服勉強法をご紹介致します。

【算数が苦手、出来ない、という子供の特徴と克服勉強法】

[計算力が不足な場合]
算数が苦手なお子さんの計算力はどうでしょうか?計算力とは複雑な計算でも正確に出来れば早く計算できる力です。計算力のない子供は暗算も苦手ですし、少数や分数が混じった計算も見ただけでやる気がなくなってしまうなどの傾向もあります。 簡単な計算のケアレスミスも多いです。

算数の段階で苦手意識を持つとハイレベルになる中学校受験以降の数学ではい上がることが難しくなります。

[計算力を鍛える勉強法]
1日1枚からのスタートでもOK。算数のドリルを毎日やる。計算力を鍛えるのはドリルなどで計算を沢山こなすこと。計算の意味を理解させることで克服できます。ドリルの内容は少し簡単なものから行うのが良いです。低学年の算数計算の練習をしておくと自信が持てます。

計算ミスを一か所するだけで解き方があっていても正しい答えにはたどり着けません。また、計算ミスが一つあるだけで、偏差値は2~3も下がってしまいます。計算でのケアレスミスを防ぐことが目的ですから、時間がかかっても確実に正確に解くというところがポイントです。

慣れてきたり、何度も解いた問題なら、徐々に時間を計っても良いでしょう。 ドリルをやるだけで本当に効果が現れますから、ひたすら計算問題を解きましょう。

[論理的思考力が不足な場合]
論理的思考力とは文章題を論理的に読み取る力のこと。問題文から条件を見つけ出し、順を追って式を立てる力、文章の中の条件を組み合わせて答えを導き出す力です。

昔から本が大好きで国語が得意な子供でも論理的思考力がないお子さんもいますから要注意。国語力があり、物語文の読解が出来るお子さんは長い文章でも問題文が求めていることが何なのかは読み取れていますが、論理的思考力がないと答えを導き出すことができません。

[論理的思考力を鍛える勉強法]
どういう要素が必要かを考え、その要素をどう組み合わせて式を作るかという算数的考え方を鍛えましょう。算数を解くときに答えを出す過程を考えてから行うということをします。

例えば親御さんがお子さんにわからない問題を教えてあげるときでも、答えを教えるのではなく、どうやって答えを導き出すかだけを教えて子供にやらせます。

また、教えてあげた問題は勿論、他の問題も子供にどうやって解いていくか手順をプレゼンテーション(説明)させます。こうすることで頭がすっきりされ、順を追って解いていくことが出来るようになりますし、わからない問題が出てもどこまではわかるがどこがわからないという事を質問したうえで解き方を聞くことができます。

説明させることで知識が確実に自分のものになり自力で解けるようになります。

[空間認識力が不足している場合]
空間認識力とは立体や平面図形をイメージできる力です。ノートに図形を描けるかどうかで力があるかわかります。

ブロック遊びがあまり好きでない、ブロックや積木で集中してものを作れないお子さんは空間認識力が不足している場合が多いです。

[空間認識力を鍛える勉強法]
小さい時から鍛える方法としては積木、ブロック、折り紙を通して知らず知らずに空間認識力がついてきます。しかし、ブロックや折り紙に興味がないお子さんは別の方法が良いです。

書店でもよく売っている「天才ドリル」のようなお手本を見ながら隣にある解答欄にそっくりそのまま描写するだけの簡単ドリルです。数分でできてしまう手軽さが親御さんにもお子さんにもやりやすいです。リビングの横でチェックして上げることもすぐできますから。そっくりそのまま描写するだけなので、複雑な図形もすらすら描けるようになります。

このように図形が描けるようになると複雑な図形の問題でも描かれていない裏側の構造までイメージできるようになります。文章問題でも図を描いて解くようになると分かりやすく答えを導きやすくなりますし、解くスピードもアップします。

[整理力が不足している場合]
問題文をみていろいろな方法の中から最適な方法を選ぶ力や、どれを先に処理するべきか、どの順番で問題を解けばいいか、選択できる力があるかどうかが整理力。ノートの取り方がぐちゃぐちゃで統一性がないお子さんは整理力が不足しがちな場合が多いです。 整理力は仕事をする上でも優先順位を付ける場合に役にたちます。

[整理力を鍛える勉強法]
算数の勉強に使っているノートを工夫しましょう。 図と式を描く場所、計算する場所がしっかり決まったノートにするように心がけて下さい。余白も作りましょう。計算は間違ったら消しゴムで消さなくてもOK。

どこが間違ってどういうふうに直したのかが分かるように間違った個所は二重線で消すくらいでよいですが、ポイントはどこに何を描くかいつも統一させることや計算では式をひっ詰めて描かずにきちんと字の大きさや式の幅などを同じにする癖をつけて勉強しましょう。

そうすると頭もスッキリしますし、見直すときもどこになにが描いてあるかすぐにわかります。 また、問題文にある条件に番号を振るのもお勧め。番号の中からどれを選択して問題を解くか思考が整理されます。

[国語力が不足している場合]
国語力とは読解力。問題文の意味が分からない場合や算数でも問われていることの意味が分からないというお子さんは国語力が不足しています。

[国語力を鍛える勉強法]
このパターンのお子さんは文章だけの本が苦手な場合が多いので、好きな漫画を読ませてあげましょう。漫画ならするすると読めるならこの漫画に出てくることを絵に描いたり、一緒に音読したりしましょう。

文章の意味が分からない時にはお子さんが納得するまで親御さんも何回も読んだり説明をすることです。算数は公式を丸暗記してしまう受験勉強が多いですが、公式の意味までしっかり説明してあげて理解できた方が伸びる子供になりますので、面倒くさいでしょうが親御さんも一つ一つ噛み砕いて説明して上げると良いです。

[持久力が不足している場合]
粘り強く考えて答えにたどり着こうとする力が持久力。せっかちさんやはやとちりが多いお子さんは持久力不足気味かもしれません。

[持久力を鍛える勉強法]
問題を解く前に、まずは問題の意味を意味を考えること、間違えていないか見直すこと、というように答えを出すまでの工程のやることリストを書いておくと良いでしょう。 そのうえで、ドリルなどを使って毎日簡単な問題を間違えないように確実に正しい答えを出す。

答えを出したら見直しをする。というシンプルなことを繰り返します。 ひとつの解き方にこだわらせず、いろいろな解き方があるという事も教えると良いです。


このように算数は苦手と思っていても、シンプルな方法で解決できます。基礎をしっかりと身に付けることがやはり大事というのもわかりますね。算数に関わらないように見える国語力や論理的思考力なども重要なのと日常生活のあらゆることが算数につながるというのも覚えておきたいですね。

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