中学生の時にも模擬試験はありますが、それはあくまで自分の在住する都道府県内でのもので、母集団もあまり大きくありません。また全国規模の模擬試験を受けたとしても、受験者自体多くないので、あまり比較ができないものです。
高校生になると、模擬試験の回数も増えてきます。それゆえに、復習がなかなか出来ていないという高校生も多いようです。では、模擬試験はどのように復習を進めるべきなのでしょうか。今回はそれについてアドバイスをしていきましょう。
<復習のゴールは「人に説明できるまで」>
よく高校生に聞かれるのが「復習はどうやってやればいいんですか。」という質問です。ありがちなやり方の1つに「ただ解説冊子を読むだけ」「間違った問題だけ解説を読む」というものがありますが、この2つは絶対に避けなければならないやり方なのです。復習を行う目的は「今後、似たような間違いをしないために、今回の失敗から徹底的に学ぶこと」なのであって、解説冊子を読むだけではその目標には到底至りません。
また、今回正解できた問題であっても、少し出題形式を変えられた類題になると間違ってしまうというケースもあることから、間違った問題だけを見直すというのもよろしいものではありません。絶対にやってほしいのは「解説冊子の最初から最後まで隈なく読み込んで、必要とあらばマーカーチェックなどを行い、参考書と同様に徹底的に覚え込む」ことです。正解していた問題であっても、解説の中に自分の盲点となっている箇所があるかもしれません。そういう気持ちを持って、解説冊子を読んでいくと、発見できることが無数に存在します。
そして究極目標は、「その問題であれば、何も見なくても、他人に分かりやすく説明をすることができる」ことです。結局のところ、人に説明できない知識は、自分自身も曖昧な理解しかしていないのと同じなのです。例えば、「自分が大好きな趣味」についてであれば、何も見なくても人に語ることができますよね?それは自分がその趣味のことを徹底的に調べ上げているため、頭の中に吸収された状態にあるからなのです。模擬試験の復習も同様のものと考えてみるのはいかがでしょうか。
<1回復習してもまだ終わりではない>
さて、復習を徹底的に行って満足感でいっぱいになったとしましょう。それからその模試は一切開かずに、半年が経過したとします。その時に実施された模試で同じような問題が出題された時、あなたは100%正解できる自信はありますか?そう、半年も経てば、人間忘れていくものなのです。何回も何回も「覚える→忘れる→覚え直す」を繰り返して、人間の記憶は固まっていくものなのです。
ですから、1回やった模試の復習はそのままにせずに、1ヶ月後や2ヶ月後に再びその問題を解き直すという習慣を身に付けましょう。2回、3回とやっていくうちに、解くスピードは速くなりますが、満点はまだまだ取りきれないでしょう。100点満点の中に、5~10点は盲点となる箇所があるはずです。そこが皆さんが最後まで追求していかなければならないポイントなのです。そういうポイントが1つもなくなり、満点が取れるようになった頃に、成績も上がってくることでしょう。
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<最後に>
いかがでしたか?模擬試験の復習は確かに面倒な作業ですが、やるとやらないでは大きな違いとなってきます。半年後、1年後、2年後を見据えて、日々のそういった作業を大切にできる人が合格を勝ち取れる人、と言っても過言ではないのかもしれませんね。