小中学生にとって夏休みといえば、およそ1ヶ月に渡る楽しいひとときですね。
しかしそんな楽しい期間においてもいくつかの壁が立ちはだかります。
夏休みの宿題、課題工作、そして多くの小中学生を苦しめるのが「読書感想文」の存在です。これは「本を探す」→「本を読む」→「感想をどう書こうか考える」→「実際に原稿用紙に書く」といういくつものステップを踏まねばなりません。今回はその読書感想文についてコツを伝授致します。
小中学生の場合、「課題図書」がいくつか設定されているケースが多いようです。
では、一体その中からどんな本を選択すればよいのでしょうか。もちろん全部読むのが一番なのですが、それは相当な読書好きでない限り難しい選択肢ですよね。だからといって「タイトル」や「表紙のイラスト」だけで決めてしまって、「実は中身は自分好みではなかった」となってしまっては、元も子もありません。
そこで是非やってみて欲しいのは「最初の数ページに軽く目を通してみる」ということです。
本当に面白い(自分の中で)本というものは最初の数ページからいきなりその世界に引き込まれるものです。逆に最初の数ページがつまらない内容に感じられるようであれば、全体を読んでもきっと同じことが起こるでしょう。
ですから、最初が肝心なのです。「その物語にはどのような登場人物が出てきて、どんな時代設定で、どんなタイプのストーリーなのか」ということが最初の数ページで分かります。その中で特に興味のひかれる本を選択すれば、読む時間も苦痛にならないことでしょう。
読むべき本を決めたら、いよいよ読み始めましょう。しかし、「ただ読むだけ」というやり方は絶対にやらないようにしてください。せっかく興味の持てそうな本を探したのに、ただ淡々と読み進めるだけでは何の意味もありません。
あくまで「読書感想文」を書くことを念頭に置きながら読みましょう。
様々な場面で自分が何を感じたのか、ということをメモでも付箋でも良いので、後でチェックできるようにしておいてください。そうしないと、「あれ?あそこの場面ってどんな場面だったっけ?」となって、それを探すのに一苦労してしまいます。ですから、後になってから再び戻って来られる「ツール」を自分で用意しておきましょう。
また、感想を考える際にも注意が必要です。ただ「面白かったです」では読書感想文とは言えません。なるべく「どの場面の」「どの人物の」「どんな行動が」「どう感じられたのか」、そして「自分だったらどうするであろうか」ということまで「具体的に」考えるようにしましょう。
そうすれば内容面においてもとても深みのあるものとなり、先生に与えられる印象も大きなものとなるのではないでしょうか。
次ページでは、実際に原稿用紙に書く際のコツを解説いたします。