今年もセンター試験が終わり、本格的に受験シーズンに突入しました。
長年、塾で子どもたちを見ていると、受験に強い子と弱い子、言い換えると「伸びる子」と「伸びない子」が見分けられるようになります。
伸びる子は例外なく大きな「受け皿」を持っています。
その「受け皿」の一つは、ミスを恐れず「ミスから学ぶ姿勢」です。
伸びない子の多くは演習をするとき、講師の顔色をうかがいながら解いています。演習の途中で、「合ってる?間違ってる?」と、いちいち聞いてくる子もいます。そんな子は少しでも講師が「え?」という顔をすると慌てて消しゴムで消してしまいます。
こちらとしては指導する上で「どこが合っているか」より、「どこをどう間違っているか」を知りたいのですが、「間違えることは恥ずかしいこと」と思い込んでいるので、消して隠そうとします。
「消して隠そう」という行為は「なかったことにしたい」という心理からくるもの。だからいつまで経っても、自分がどういうところでミスをするのが確認できません。
このような「ミスから学ぶ姿勢」が身についていないと、ふだんの勉強でも「解く過程」を重視しないで、「合っていればOK」という姿勢が身についてしまいます。
そうすると「問題に対する執着心」が薄れてきます。
この「問題に対する執着心」も、特に受験生にとっては欠かせない、伸びる「受け皿」の一つです。