[社会保障]雇用調整助成金について

雇用調整助成金について

2015/02/25

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以前は有名であった雇用調整助成金

最近の景気回復により状況は随分変わりましたが、アベノミクスが始まる前の不景気の時期には、助成金といえば、雇用調整助成金が有名でした。そこで、雇用調整助成金について説明していきます。

雇用調整助成金とは

雇用調整助成金とは、景気変動や産業構造の変化等により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に支給される助成金のことです。

なお、一時的な雇用調整とは、企業活動が低調な間、従業員を休業させたり、教育訓練を行ったり、出向させたりすることです。不景気で会社に仕事がなくなった場合でも、従業員を解雇せず、休業や職業訓練等により一時的に仕事から離れてもらい、景気が回復したら戻ってきてもらうように一時的に待機してもらうのが目的です。

雇用調整助成金の受給要件

雇用調整助成金を受給するための要件は、①雇用保険の適用事業主であること②売上又は生産量が最近3カ月平均で10%以上落ち込んでいること③最近3ヵ月間の雇用労働者数が大企業の場合全体の5%超かつ6人以上、中小企業の場合には全体10%超かつ4人以上増加していないこと、その他一定の基準をみたすことです。

なお、助成金の対象となる雇用調整は、休業の場合には、労使協定により所定労働日の全1日について行われるもの、又は、従業員全員に対して1時間以上で一斉に行われるものである必要があります。

また、職業訓練については、職業に関する訓練であること、訓練を受けている期間について就業をしないこと、訓練終了後のレポートの提出があるもの、時間に関しては休業の場合と同様の条件を満たしていること、などの要件を満たす必要があります。

出向に関しては、出向から3カ月以上1年以内の期間に出向元に復帰するものであることが要件となっています。出向しても1年以内に出向元に復帰しない出向の場合には、この助成金の対象とはなりません。

雇用調整助成金の受給金額

さて、雇用調整助成金の金額についてですが、大企業の場合と中小企業の場合では、雇用調整にかかった費用の助成率が異なります。財政規模が大きく比較的余裕のある大企業に対する助成率が低く設定されています。

大企業の場合には、従業員を休業させた場合に支払う休業手当又は賃金相当額、出向を行った場合の出向元の事業主負担金額の1/2が支給されます。一方、中小企業の場合には、従業員を休業させた場合に支払う休業手当又は賃金相当額、出向を行った場合の出向元の事業主負担金額の2/3が支給されます。

例えば、雇用調整のために従業員を休業させて、休業日1日当たり9,000円の休業手当を支払ったとします。大企業の場合には、従業員1人を1日休ませるごとに、4,500円の雇用調整助成金が支給されます。中小企業の場合には、同じ条件で6,000円が支給されます。

なお、雇用調整助成金の金額については、1人1日当たり支給額の上限が設けられています。その金額は7,805円です。また、休業・教育訓練の場合には、支給開始から最初の1年間に100日まで、支給開始から3年以内に300日の受給日数の上限が設けられています。出向の場合には、最大1年間を上限に受給できます。

教育訓練をした場合の助成金は、休業に対する助成金に加算して支払われます。その金額は、1人1日当たり1,200円です。この教育訓練に対する助成金は、必ず休業に対する助成金に上乗せする形態で支払われます。

雇用調整助成金の申請手続き

雇用調整助成金を受ける場合には、雇用調整支給申請書に必要書類を添えて、事業所の所在地を管轄するハローワーク又は都道府県労働挙煮に対して申請手続きを行います。