[家庭のこと]ゲームを制限して子どもを机に向かわせることは可能なのか?

ゲームを制限して子どもを机に向かわせることは可能なのか?

2016/07/22

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こんにちは。『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』の著者の立石美津子です。

子どもに携帯電話の動画やゲームを触らせているとおとなしくしてくれます。だから、つい、静かにしていてほしいとき、これらに頼ってしまうお母さんは多いのではないでしょうか。

幼児期からゲーム機を与えて好き放題やらせている家庭はそんなに多くはないと思いますが、小学生になり周りの友達がゲームをやり始めると、近い将来、その洗礼を受けることになります。

世の中これだけ面白いゲームがあり、メーカー側は日夜人間が夢中になるソフトを開発しています。それにも関わらず“ゲームをさせると勉強しない子になる”とゲームを目の敵にする風潮があります。でも、果たしてゲームを取り上げるだけで、机に向かう子に育つのでしょうか?

■ゲーム依存症

依存症とは煙草、アルコール、ギャンブルに依存するのに似た衝動、つまり“ゲームをしたいという衝動のコントロールが出来なくなり、ご飯を食べる時間や睡眠を削ってでもゲーム優先になることです。そうなると子どもの身体にも精神にも決してよい影響は与えません。

無制限にゲームをさせていれば、外遊びも少なくなり就寝時刻も遅くなります。これは身体や精神の成長する時期にいる子どもには悪影響であることに間違いありません。

でも、周りのお友達がゲームの話題で盛り上がっていたり、テレビCMで流れている中でこの環境からわが子だけを遮断し、日常生活を送らせることは不可能ですよね。

これはゲームに限ったことではありません。世の中には添加物が入ったお菓子、レトルト食品、ハンバーガーやフライドポテトに代表されるようなジャンクフードなど “決して身体にはよくないもの”も存在します。また、そういうものに限って美味しかったり見た目が良かったりします。これらを一切食べないで過ごすわけにもいきません。

■小学生を持つ親のお悩みナンバーワン

義務教育が始まれば勉強することが生活の中心になります。そして小学生の子どもを持つ親のお悩みのトップはいつの時代も「いくら言っても勉強しない」ということです。「勉強しろ」といって「はい、わかりました」と素直に机に向かってくれたら誰も苦労はしませんよね。

でも、なぜ勉強しないのでしょうか?理由は極めて簡単なことで「勉強をしたくない」からです。「勉強することが楽しくないから」です。それよりもゲームの方が面白いからです。

そうなると親はつい「ゲームを取り上げれば勉強するようにきっとなるに違いない」と短絡的に考えてしまいますが、机に向かっていても漫画を読んでいたり、勉強する振りをしながら頭の中は空想しファンタジーの世界に浸っていたりします。

■馬を水辺に連れて行っても水は飲まない

では、どうすればよいのでしょうか。

●「勉強しなさい」と命令しても勉強するようにはならない
「勉強しなさい!」と怒っている親の子よりも、親が勉強を見てやっている子ども学習時間が増加していることがデータから明らかになっています。

つまり、子どもに丸投げするのではなく、親が自分の時間を投資して横についてやり、一緒に勉強をみてやることで勉強するようになるということです。

「テレビを見るのを止めなさい」と口で言っているだけではだめで、テレビを付けない家庭環境を用意することがまず大事であることもこれと同じかもしれませんね。

更に「その学習がゲームをするよりも楽しくて楽しくて仕方がない」ように上手に導くしか方法はないのです。

●理想を押し付けない
さて、「ゲームさえ禁止していればわが子が勉強するようになる」と錯覚した親は更にゲーム攻略本、恐竜図鑑、電車図鑑も取り上げ、名作と呼ばれるものや学校から薦められた“推薦図書”を与えたくなります。

でも、これは子どもがそこまで至っていないのに、つまり活字を読む習慣がついていないのにハードルを上げ過ぎていること、「こんな本を読んでほしい」という親の理想を押し付けているだけなのです。

ですから、親は不満かもしれませんがゲームを制限した分、攻略本でも図鑑でもよしとしましょう。少なくとも文字が書いてあるのですから勉強にはつながっていきます。

●こんな言葉は控えましょう
学校から帰ってきていつまでも漫画やゲームで遊んでいる子どもに「やることやってから遊びなさい!」と怒っている人がいます。でも、よく考えると“やるべきこと=義務=勉強”となってしまい学習に対して決して“良い印象”を与えることになつながりませんね。

■まとめ

行動を起こすためには人間には動機が必要です。「知らないことを知りたい、だから勉強するのは楽しい」と思っていなければ周りがいくら命令しても勉強はしません。部屋にこもって「勉強しているわ」と親が思っても、本人にやる気がなければ漫画を読んだりゲームに興じています。

学校でも椅子に座って前を向いていても頭の中は「今日の夕飯は何だろう。家に帰ったらあのゲームをやろう」「登校時に道路にあった犬の糞は帰りはいったいどうなっているんだろう?」と忙しく回転していて全く別のことを考えていたり・・・。

こんな風にならないように親の工夫が必要なのかもしれませんね。そのためには幼児期から外遊びをさせたり、親子でお菓子作りをしたり、絵本の読み聞かせをしゲーム以外の楽しみをたくさん経験させましょう。

最近はお正月でさえ家族で百人一首やカルタをする家庭はめっきり減っていますが、今の時代だからこそ、アナログですがリアルな人間同士で家族でカルタやトランプを普段からしましょう。こうしてゲーム以外に「こんなに楽しいことがこの世にはあるんだ」という体験をさせておくことがポイントなのかもしれませんね。

(C)あべゆみこ

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