[学習全般]読解力を向上させる「フィンランド式読書術」とは

読解力を向上させる「フィンランド式読書術」とは

2016/07/07

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北欧の国フィンランドは、読書大国として世界中から注目を集めています。フィンランドでの子どもたちの本との関わり方を参考に、あなたも親子で楽しみながら本を読んでいきませんか。

世界各国の15歳の子どもを対象に経済協力開発機構(OECD)が実施している国際統一テスト「学習到達度調査(PISA)」では、「読解力」をみるテストがあります。

このテストにおいて日本の子どもたちの成績が、8位⇒14位⇒15位と、どんどん順位を落としていく一方で、連続して1位をとった国、それが、フィンランドです。この快挙によってフィンランドは、いち早く読書大国として、世界の注目を集めました。

では、このフィンランドの子供たちは、日本の子供たちと違って、いちいち「本を読みなさい」と言われなくても、自分からすすんで本を読むのでしょうか?

読解力で世界一だから、フィンランドの子供はみんな、読書が大好きなのだろうと思うところですが、フィンランドのある出版社が小学生を対象に実施したアンケートによると、「読書は嫌い」と答えた子どもは、なんと全体の9割以上にもおよんだそうです。

その理由の第1位は、「面倒くさいから」、第2位は「他にもっと面白いことがあるから」でした。フィンランドでも、日本でも、子供が本を読まないという厳しい現実に変わりはないのです。

フィンランドの教育事情を調査していると、現場の先生たちが次のような会話をしていたそうです。 「どうしてフィンランドは読解テストで1位になれたのだと思いますか?」 「よく練習したからだろうね。」 「残念ながら、日本はあまり点数がよくなかったのですよ。」 「練習が足りないのだろうね。」

実は、この会話の中に、すべての秘密が隠されています。 フィンランドの子供たちはよく練習したから成績がよかった。では練習とはどんなものでしょうか?

フィンランドでは、読書の習慣をつけさせるため、授業の中でいろいろと工夫をしています。たくさん本を読むこと、そして、内容を理解することや、自分の意見を伝える練習をしています。

そこで、その方法に習おうというのがこれから紹介するフィンランド式読書術です。

読書の楽しさや価値は、実際に本を読んでみないとわかりません。だから、大人は、子どもが本を読むように、とにかく読書の動機づけをするようにします。本とのつき合いを重ねていく中で、子ども自身が「本を読みたくなる」ことを学ぶようにするのです。

ただ本を「読む」のではなく、フィンランド式読書術で、親子で一緒に楽しみながら、読書の習慣を身につけ、読解力を育んで行きましょう。

楽しみながら「読書日記」をつける

フィンランドの小学校で使う副教材を参考に、「読書日記」をつくりましょう。親子で楽しみながら書き込んで、できるだけたくさんの本を読めるようにします。

フィンランド式読書のポイントは、読んだら一言でいいから感想を書くことと、読書日記を見て「これだけ本を読んだ」という、達成感・満足感を、子ども自身が味わえるようにすることです。

読みたい本・読ませたい本を探すには、学級文庫や学校図書館などで借りるほか、なるべく子供と一緒に公共の図書館や書店などにも行ってみましょう。 本に記された対象年齢を目安にしたり、内容だけでなく、子ども自身が気に入った表紙の本を選ぶのもいいことです。

「どうして?」の質問から感想を引き出す

本を楽しむためには、親も一緒になって読むことが大切です。ときには、子どもに本を読み聞かせたり、朗読させると良いでしょう。ここで大切なのが、親が子供に問いかけることです。

フィンランドの小学校では、生徒が意見を言うと、先生は必ず「どうして、そう思ったの?」と聞きます。生徒たちも、そう聞かれるとわかっているので、自分の意見を常に客観的に見るクセがついています。

「どうして?」に答えることは、「意見-理由」という論理的な回路を頭の中に作る練習なのです。

子どもと一緒に本を読むときも、途中で「このとき、どんな気持ちがするかな?」「これからどうなると思う?」などと問いかけると、物語の「原因-結果」を意識する練習になります。大切なのは、正しく答える事ではなく、子ども自身が考えてみることです。

読書日記に書く一言感想も、「どうして?」の質問で、自分の感想を改めて考えさせながら、徐々に引き出していきましょう。