[家計全般]【扶養控除】種類と年末調整の計算例

【扶養控除】種類と年末調整の計算例

2015/02/09

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毎年11月ごろに提出を求められる扶養控除等申告書

サラリーマンの方であれば、毎年、11月ごろになると、会社から扶養控除等申告書を交付されると思います。ここでは、この扶養控除等申告書の意味について考えてみます。
 
さて、所得税額の計算方法は、まず、年間の給与総額から各種控除を引きます。年間の給与総額から各種控除を差し引けば、課税される所得金額が出ます。この課税される所得金額に一定の税率を乗じて、所得税額を決定します。
 

様々な条件で変わる扶養等控除

給与総額から差し引かれる控除額は、様々なものがありますが、その中でも配偶者控除や老人扶養控除などの扶養控除等は重要な意味を持ちます。ところで、扶養控除等は、その対象となる者の年齢によって控除額が変わる場合があります。また、その対象となる者の所得により、控除が付いたりつかなかったりします。
 
また、扶養親族が同居しているか否か、障害があるか否か、また、所得があるか否かで、扶養控除の対象となるからならないか、または、扶養控除の金額などが変わってきます。
 

扶養等控除の決定の方法

しかし、税法上では、所得税額の算定期間の年の1231日の状態で、配偶者控除や扶養控除の適用するか否や、適用する場合にはどの控除を適用するかを決定します。この配偶者控除や扶養控除を決定するのが、1231日であることが年末調整が行われることになる大きな原因となります。
 

控除対象配偶者ができたサラリーマンの話

さて、例えば、サラリーマンの方が、6月に結婚し、妻が専業主婦となったとします。本来であれば、配偶者控除の適用を受けることができます。 しかし、その年の1月から毎月徴収される所得税は、前年の12月にこの方が提出した扶養控除等申告書で報告した扶養親族等により計算されています。
 
この方は前年には結婚していませんでしたから、配偶者は無で報告しているはずです。ですから、源泉徴収税は配偶者控除を考慮しないで計算されています。したがって、1月から11月までに徴収されている所得税額は本来の税額より高くなります。
 
繰り返しますが、配偶者や扶養親族の状態は、対象年の1231日の状態で定まります。ですから、極端な話、1230日に婚姻届を出しても、その年の所得税額の計算の際には、配偶者控除をつけることができます。
 
この例の6月に結婚したサラリーマンは、毎年11月ごろに会社から送られてくる扶養控除等申告書に、その年の1231日の状態とし控除対象配偶者がいることを申告する必要があります。
 
この申告を受けた会社は、12月の給与支給額が決まり、このサラリーマンに対する年間の給与総額が定まった時点で、配偶者控除がある状態で、年間の所得税額を算定します。
 
1月~11月までの源泉徴収した月割りの所得税額は、配偶者控除を考慮していませんから、どうしても割高になります。そこで、12月に支払われる給与から天引きされる源泉徴収税額を加減して、月割りで徴収した源泉所得税が、配偶者控除を考慮した年間の所得税と一致させるようにします。
 

年末調整の計算例

例えば、配偶者控除がないとした場合のこのサラリーマンの年間所得税を60,000円と仮定します。すると、毎月の給与から5,000円ずつ天引きされます。しかし、扶養等親族申告書の提出により、配偶者控除を考慮して再計算された年間所得税が45,000円だとします。
 
この方は、11月までにすでに55,000円の所得税を徴収されています。ですから、扶養親族等に変動がなかった場合には、12月も5,000円徴収されます。しかし、本来の所得税は、45,000円ですから、10,000円余分に税金を納付しいることになります。そこで、12月の給与からは所得税を天引きせず、逆に、納め過ぎた10,000円を払い戻します。
 

扶養控除等申告書は年末調整のために必要です

この手続きが、年末調整です。なお、所得税の税額に影響を与える扶養親族等の変動は、この例のように、所得税の算定対象年中に結婚して、その配偶者が専業主婦(夫)になった場合に限りません。
 
算定対象年中に、扶養している子供が16歳になった、年老いた両親と同居して扶養するようになった、一定の障害の状態に該当するようになった、同居して扶養している両親が70歳になった、など様々なケースがあります。
 
このような変動が発生した場合には、サラリーマンの方が1月~12月(12月は徴収予定額となります。)まで毎月徴収されている源泉徴収税の総額と、最終的に確定する所得税が必ず異なります。
 
扶養親族との変動により、控除が付いた又は控除額が増大した場合には、源泉税の納め過ぎが起こります。反対に、控除がなくなった又は控除額が減少した場合には、源泉税が過少になります。
 
この過不足は年末調整により清算されることになるわけですが、この年末調整の手続きのために、扶養控除等申告書の提出が必要になるというわけです。