[家計全般]サラリーマンの方が確定申告をすべき場合

サラリーマンの方が確定申告をすべき場合

2015/02/06

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サラリーマンは原則として確定申告は不要です

サラリーマンの方は、基本的には、会社が納税手続きの全部を本人に代って行ってくれます。ですから、サラリーマンの方は、一部の例外を除いて、確定申告をする必要はありません。
 
会社に勤務している方が、所得税の算定対象となる年の11日から1231日までの間に、70歳以上の老親を新たに扶養するようになったとか、扶養していた子が16歳以上になった場合には、扶養控除の金額が変化するため、本来であれば、確定申告などにより、税額の調整をしなくてはなりません。
 
しかし、この場合でも、会社の方で納税すべき税額の変更を行い、12月に支払われる給与から、扶養家族等の変動による税額の変更分を加減することで、この手続きを済ませてしまいます。ですから、この場合でも、本人は、扶養家族等に変更があったことを申告するだけで、それ以外に何もする必要はありません。
 

年末調整を経ても確定申告が必要な場合がある理由

会社が、会社の従業員の扶養家族等に変更があった場合に、その変更を会社の従業員に代って納税すべき税金の金額に反映させ、その過不足を12月に支払われるべき給与から加減することを年末調整といいます。サラリーマンの方がこの年末調整を経た場合には、基本的には、その翌年に確定申告をする必要はありません。
 
しかし、年末調整は、対象となる年に、サラリーマンの方に起こった扶養家族の変動に関する税額の調整のみしかすることはできません。それ以外の理由により、その年に支払うべき税金の金額に変動が生じた場合には、年末調整では対応できません。この場合には、サラリーマンご自身が確定申告をして対応することになります。
 

所得税額の計算のしくみ

ところで、支払うべき税金は、その年に支払われた給与の総額から、各種の控除額を減じて所得額を算定し、その所得額に一定の税率を乗じて計算します。ですから、控除額が変われば、課税対象となる所得額も変わりますので、当然に支払うべき税額も変わります。
 
この控除には、基礎控除、扶養控除、社会保険料控除、医療費控除、生命保険料控除、雑損控除、寄付金控除など、様々な控除があります。会社が従業員の給与から所得税を天引きする場合に考慮されるのは、基礎控除、扶養控除、社会保険料控除、生命保険料控除など、各種控除の内の一部についてです。
 
従って、会社の所得税の天引きの際に考慮されない控除に関して変動が生じた場合には、サラリーマンの方でその年の年末調整を受けている場合でも、翌年の確定申告を行う必要が生じます。
 

大きな医療費の支出があった年の翌年は確定申告が必要

さて、年末調整を経たサラリーマンの方が確定申告をすべき場合の代表的な例は、その年に、本人やその配偶者等が大きな病気にかかり、本人がその治療のために医療費を10万円以上支出した場合です。
 
この場合には、医療費控除を受けることができます。医療費控除は、大まかに言うと、その年に支出した医療費の総額から、医療保険などでてん補された金額と10万円の和を差し引いた金額を、その年の総収入額から控除して、税金額を計算できるというものです。
 
ですから、本人や扶養する家族のために10万円以上の医療費を支出した年の翌年に確定申告をしなければ、会社が本人に代わって支払う所得税額は、本来は受けることができた医療費控除を反映していない本来額よりも高い金額となります。ですから、その払いすぎた税額を、確定申告により取り戻せるのです。
 

その他の確定申告が必要な場合

同様に、サラリーマンで年末調整を経た方が、翌年の確定申告により払い過ぎた税金を取り戻すことができる場合には、その年に、ローンを組んで家を新築・購入をした場合、寄附をした場合、株式等からの配当所得があった場合、台風や盗難などによる被害に遭った場合などがあります。
 
これらの場合には、それぞれ、その年の税額の計算の際に、住宅借入金等特別控除、寄付金控除、配当控除、雑損控除を受けることができます。これらの控除が、会社で行う年末調整には反映されないため、自分で確定申告を行えば、払い過ぎた税金を取り戻すことができます。

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