多くのメディアでも取り上げていますが、2014年7月1日に地震保険(保険料)の改定が行われます。
今、住宅の購入を検討している方にも、既にマイホームをお持ちで保険に加入している方にも関わってくることです。地震保険の補償内容と改定概要をまとめましたので、皆様の今後の保険検討にお役立てください。
個人が所有する財産の中で、最も価値が高いものの一つである「住宅」。この住宅に降りかかる様々なリスクを補うのが火災保険および地震保険です。
地震保険(共済は除く)は火災保険のオプション(特約)として契約することができます。従って、地震保険単独での契約はできないので、火災保険の契約が必須となります。
火災保険の免責事項(補償の対象外となる項目)の中に「地震、噴火による損害」という記載があります。つまり、地震による倒壊や津波被害だけでなく、地震が原因の火災事故も地震保険に加入していなければ補償されません。
上記のような、事故で思い出されるのが、1995年に発生した阪神淡路大震災です。多くの方が被害にあわれましたが、この震災の際に被害が多かったのが、火災事故です。住宅が密集しているような地域だと、一家屋から出火したとしても、次々に延焼をしていき、甚大な被害をもたらします。
1994年までは、地震保険の加入率は全国平均で9%ほどでしたが、震災以降、徐々に加入率は高くなっていき、2012年のデータでは全国平均27.1%また、2012年中に新規に火災保険に加入された方の56.5%の方が地震保険に加入されています。
(損害保険料率算出機構)
その地震保険の保険料が変わります。
メディアでは、「地震保険 値上がり」といった報道をしています。実際、全国平均では約15.5%の引き上げとなりますが、地震保険の保険料率は、「都道府県」、「建物の構造」ごとに設けられているため、必ずしも値上がりするというわけではありません。
例えば、山梨県、長野県、広島県などの木造(ロ構造)の場合は、保険料は引き下げられます。
また、住宅性能評価書を取得している物件で、「耐震等級割引(2級または3級)」、「免震建築物割引」を適用できる物件の場合、改定後の当該割引率が高くなるため、大幅に保険料が下がることもあります。
しかしながら、多くの場合ではやはり「値上がり」となります。
「消費税も上がって、家計が大変なのに」という方に、若干ではありますが、値上がり回避の方法を紹介させていただきます。
地震保険の保険期間は、「火災保険の保険期間と同じ」または火災保険が長期契約の場合は「1年更新か5年更新」となっています。
改定以前の2014年6月30日までに、地震保険を5年間で契約すれば(既に保険加入している方は「中途更改」を行い、契約をし直せば)、5年間は現行水準の保険料で手続きいただけます。
この場合、ご注意いただきたいのが、保険料のお支払いが5年間一括払いとなるため、手続き時の負担が大きくなります。それでも、トータルコストが抑えられることにメリットを感じるようであれば、今すぐ、火災保険の証券を探し出して、地震保険の保険期間をご確認ください。
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>火災保険サイト「i保険」