最近では住居として、土地付きの戸建てではなく、あえて割安の中古マンションを購入し、リフォームして住むという選択肢が多くなっています。
その場合、どのようにして中古の部屋を探すか、ということが重要になります。
当然、物件の価格や周辺環境をチェックすることは大事なのですが、共有部分が健全に維持されているかということも、とても大事な要素です。
廊下部分やエントランス、エレベーター、そして柱梁などの構造体や共同配管は配置の変更が出来ません。
修繕、維持していくしかないのです。
そこで重要なことは、住人にマンション全体を維持存続していく意志があるかということです。
管理組合の運営状況やその資金、毎月徴収される修繕費を参考にすると良いでしょう。
また、どのようにして、役員が決められているかということもチェックが必要です。
長年一人の人間が務めているとなると、つまりは他の住人は関心がないということでもあります。
管理会社などの第三者の存在も重要です。
住人同士の問題の緩衝剤になり、かつ第三者からの視点で公平に問題にあたれます。
マンションの中で集めた修繕費をどのように使うかは、住人同士の話し合いでは解決しづらいものです。
また、住人の雰囲気というものも大事です。互いに挨拶をしているかという事でもわかります。
関西では地蔵盆などをマンション内で開催しているところもあり、掲示板に子供の手書きで日時を書いたポスターなんかが貼ってあると、住人同士の関係性は良いと思われます。
世の中には様々な価値観を持った人間、家族があり、それらが寄り集まって暮らすということは少なからず問題が発生しうるものです。
そのときにどのように対処できるか。
耐震性やアスベストの有無のチェックも大事ですが、一つの建物をどうすれば長く健全に使えるかという事を話し合う「場」があるかどうかが中古マンションの「価値」なのだと思います。