住宅[373]

住宅ローンの繰上返済とは

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執筆者:澤渡 正樹
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住宅ローンの繰上返済には期間短縮型と返済額軽減型の2種類が有ります。
それぞれの方法でどの様な特徴と効果があるかチェックしてみましょう。
(シュミレーション条件:借入金額3,000万円2.0%35年固定金利で借り入れし、5年後に100万円繰上返済した場合)

期間短縮型

毎月の返済額は変えずに返済期間を短縮します。
支払い利息を効果的に減らしたい人やローンを早期完済したい人にお勧めの方法です。

【シュミレーション結果】
毎月の返済額:99,378円(変わらず)
残存返済期間:28年6カ月(1年6カ月短縮)
総返済額  :40,946,211円(792,549円支払い利息を軽減)

返済額軽減型

返済期間は変えずに毎月の返済額を軽減します。
毎回の返済額が大きいと感じている人や教育費など将来の出費増に備えたい人、逆に将来の収入減に備えたい人にお勧めの方法です。

【シュミレーション結果】
毎月の返済額:95,682円(毎月3,696円軽減)
残存返済期間:30年(変わらず)
総返済額  :41,408,200円(330,560円支払い利息を軽減)

利息軽減効果が大きな特徴である繰上返済ですのでその効果が大きい期間短縮型がもてはやされますが、それぞれの特徴をつかんみニーズに合った方法を選ぶ事が重要です。

一見デメリットの無い繰上返済ですが、注意点はないのでしょうか?

繰上返済の注意点は手元資金が減るため思わぬ出費増、思わぬ収入減に備えられないケースが有る、ということに尽きると思います。

“公立に行かせる予定の子供が私立に”“転勤に伴う単身赴任で”“思わぬ大病や事故で働けない”“リストラで失職”・・・など万一に備え、生活資金は確保したうえで、余剰資金の中で繰上返済をしていくのが鉄則です。
(それぞれのご家庭で事情は違うと思いますが、一般的に6カ月分程の生活資金の確保が必要と言われています)

長い付き合いになる住宅ローンですから、その利息軽減効果だけに惑わされる事無く、預貯金とのバランス、将来の収支も視野に入れた上で計画的に賢い繰上返済を行って頂きたいと思います。

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