教育[725]

気を引こうとする子ども

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執筆者:立石 美津子
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何度注意しても悪さをする子ども。でも、人間の起こす行動には様々な背景と理由があります。子どものよくない態度の理由として・・・

①良いこと悪いことの躾をされていないために場にふさわしくない行動をする。

②友達の関心を集めたい、叱られてでもいいから大人に関心を持ってほしいと思い、やってはならない行動とわかっていてもあえてしている。
 
人間は本能として善悪を知って生まれてくる訳ではありません。この世に誕生してから、親や先生が躾として一つひとつ丁寧に教えていかなくてはなりません。
 
さて問題は“気を引くためにやっている場合“です。

本人は十分やってはならないこととわかっています。でも「大人の関心を引きたい」「友達の注目を集めたい」そんな気持ちがそれを上回ってしまっている状態です。
 
この行動には必ず背景があります。

●下に赤ちゃんが生まれてお母さんが下の子の世話にかかりきりになっている。この間まで自分が家庭の中心だったのに弟が生まれた途端に天下は弟に・・心にぽっかりと穴が空いてしまった。
 
●お母さんが病気がち、仕事を始めたなどの理由で自分への関わりが激減した。寂しくて仕方ない。
 
●幼稚園や学校で利発な子どもがいて、自分がどんなに頑張っても褒めてもらえない。だったら最下位にいて「わかりません。できません」と叫ぶか、保育室を脱走したり奇声を発したり物を投げたりして先生の気を引きたい。たとえ叱られる形でもいいから関わってほしい。
 
人は認めてもらいたがる動物です。食欲、睡眠欲と同じくらい強い欲求です。自分の存在を忘れられている、居ても居なくても誰も気が付かない、これほど悲しいことはありません。だから、これを何とか満たそうとします。

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