一般的に、中間テストと比べて期末テストは質・量ともにかなり多くなると言われています。その量はざっと見ただけでも1.5倍にはなると思われます。それには理由が2つあります。
1つは、純粋に科目が増えるということ。期末テストは多くの学校では「副教科」と言われる科目が含まれてきます。例えば「家庭基礎」「保健」「情報」などの科目が範囲に含まれてきます。
これらは中間テストでは出題されていない分、1学期分で学習した内容が全て試験に出題されることとなります。ということは、おのずと副教科だけでも勉強量が増えることになります。
しかも、これらの科目は今後の人生を生きていく上で重要な知識ではあるのですが、高校生にとっては非常に無益に感じられることが多いようですので、勉強に対するモチベーションも上がりにくくなってしまいます。
もしこれらの科目に対してあまり勉強する気が起きないのであれば、是非一度立ち止まって考えてみてください。
確かに入試でも模擬試験でも出題されることはない科目ですが、これらの科目こそ社会に出た時に「大人」として必要になる知識のカタマリとも言えるのです。その意識をしっかり改めてみると、普段から少しでも関心を持って取り組むことができるようになるかもしれません。
とはいっても、やはり効率的に勉強を進めたいとは思いますよね。
そんな時は塾などを利用してみるのも良いかもしれません。特に大手の予備校などではなく、地域密着型の塾などは地域の高校生を顧客としているので、そのニーズに非常に敏感になっています。そのため、在籍している生徒から定期テストの問題や解答を回収しているケースが多々あるようです。
往々にして副教科の問題は過去問と同じような(もしくは全く同じ)問題が出題されるので、そういったショートカットを利用しない手はないでしょう。
そしてやはりテストのメインとなるのは主要教科(英語・国語・数学・理科・社会)ですね。
中間テストから期末テストまでの期間はおおむね1ヶ月程度。そう考えると、「なぁんだ、中間テストまでの期間と同じくらいの期間なら変わらないじゃないか」と言われてしまいそうですね。しかし期末の恐ろしい所はそこではないのです。
皆さんが苦労して勉強してきた中間テストの内容も当然期末では理解を維持したままでなくてはなりません。なぜなら、勉強はどんどん積み重ねていくものですから、中間までの試験範囲で学習した内容の上に、さらなる応用(ステップアップ)として期末の学習範囲が存在するのです。
ということは「中間テストの内容なんて、中間テストが終わった瞬間に全て忘れ去ってしまった」という人にとっては非常に厄介な存在となります。
英語であれば前に学習した文法内容が次に学習する文法内容に取り入れられていることもあります。例えば、高校1年生の1学期に学習する「時制」という内容は、その次で学習する「助動詞」や「不定詞」「動名詞」でもその姿を現してきますし、国語(古文)でいうなら、中間でやった助動詞を期末でさらに応用して、それが文章問題の中に出てくる、といったことが多々あります。
ですから、あくまで「勉強は前に学習した内容の上に新しい内容が積み重なってくる」という意識を持って臨まなければなりません。そういう意味では、主要教科だけでもやはり1.3~1.5倍の学習内容があるといっても過言ではありません。
中間テストも期末テストも、内申点のためには非常に重要なカギとなります。そこでいかに点を取るかによって今後の進学に大きく関わってくることもあります。
特に推薦入試などを狙っている高校生にとっては、定期テストは確実に点を取らなければならない、いわば「分岐点」です。目の前だけを見るのではなく、「1~2年後」のイメージをしっかり持ちながら計画的に勉強をしていきましょう。