高校生の定期テストは中学とはレベルが違う、というのは一般的に知られているところですね。しかし、「英語も数学も難しくなる」ことは分かっていても、理科と社会についてはあまり認識されていないように感じられます。
中学の勉強でも理科や社会は、暗記的な要素が強いため、最後の最後に追い込むことが出来る「ラクな科目」という印象を持つ人が多いようです。
しかし、本当の意味で怖いのは理科と社会かもしれません。今回は、高校の理科・社会の定期テストについてのアドバイスをお話ししましょう。
中学の頃は理科は「1分野」「2分野」などと呼んで、ある程度ざっくりした内容で学習していました。しかし高校になると「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」などという名称に変わり、高校によってはその3つの中から2つを定期テストで出題されることになります。
ただ、この「基礎」という名称が非常に厄介で、「基礎」と言われると一見非常にラクに思えるのですが、実の所やっている内容は受験生の学習するレベルと大差ありません。
まず、物理基礎ですが、こちらは公式がいくつもあるのはもちろんのことなのですが、ただ公式を覚えれば良いというものではないのです。
「説明されている事象がどういう事象なのかをしっかり理解した上で、その事象に対しての適切な公式を適切な使い方で使い、1つの解答を導く」という、思っている以上に面倒なプロセスがそこには存在しているのです。
物理基礎を勉強している高校1年生からよく聞く言葉としては「何言っているかさっぱり分からない」というものなのです。それだけ事象の理解が困難な科目ということでしょう。
化学基礎も元素記号の暗記から始まり、様々な化学現象を説明するための化学式や構造式などを徹底的に覚えることが必要になってきます。これらを中学を卒業したばかりの生徒が使いこなすようになるというのは非常に時間と労力を要するものと言えるでしょう。
最後に生物基礎は比較的暗記要素の強い科目であるように思われますが、ただの暗記では済まされません。細かい部分の名称や人名まで逐一覚えていかなければなりません。
結局、理科全般に対して言えることは「暗記量の多さと内容の複雑さ」です。これらを克服するためにはやはり早くから手を打ち、不明な点は確実に消していくことです。それが出来ればひどい状況になることはありません。
高校1年生の社会で最も多いのは「世界史」「日本史」「現代社会」の3つです。
世界史や日本史というと、「あ、歴史は大好きだから大丈夫」と安心する人がいますが、これは大きな油断となります。中学の社会は歴史分野の中に世界史と日本史が両方とも含まれていますが、高校になると世界史だけで400ページ近く、日本史も同等の量があります。
それを1回のテストで出題するとなると、どうしても範囲が数十ページに膨らんでしまいます。それを全て覚えるというのはややコツが必要になります。
「なぜその事件は起きたのか」「この人はなぜこんなことをしたのか」「この法律は何のために出来たのか」など、歴史には「なぜ」に対する「なぜなら」が存在します。その部分をしっかり系統立てて覚えていくことが上達のコツと言えるでしょう。
現代社会も同様の事が言えます。現代社会は新聞に出てくるような言葉が多く出てきますが、これも必ず1つ1つに意味があります。その意味を確実に覚えることから始めるようにしましょう。
ただ、言葉を暗記するだけというのは非常に意味のない勉強になってしまいます。1つ1つに意味を感じるように勉強をしていきましょう。
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