中学生の時は、社会といえば「中学3年生になってから追い込みをかければ受験までに間に合う。」「とにかく暗記して頭に詰め込めば大丈夫」という科目だったのではないでしょうか?
あまり根本から理解せずとも、機械的に頭に詰め込むだけで十分という人も多かったことでしょう。しかし、高校の社会となると、そうもいきません。それでは高校の社会はどのようなもので、どう対策を立てていけば良いのでしょうか?
<歴史編>
高校では主に日本史か世界史のどちらかを受験で使用することが文系のメインパターンとなります。しかし中学の時、社会の教科書にあった程度の知識量ではすみません。その何倍もの事項が掲載されています。このセクションでは、日本史と世界史に分けて説明していきましょう。
まずは日本史です。日本の受験生(文系)の7割以上は世界史よりも日本史を選択します。それは「世界史は色んな国のことがあって難しいけど、日本史は日本のことしかないので、あまり覚えるのが難しくない」という思った以上に消極的な理由です。
しかし、実際にやってみると高校の日本史は相当な量の人名や事件名が出てきます。同じ藤原でも何代にも渡って数名もの藤原がいますし、それぞれの人物によっておこなった事が異なります。それを1つ1つ順序立てて整理していかなければなりません。
そして次に世界史です。世界史はアジア・ヨーロッパ・アメリカ・アフリカなど、地球上のありとあらゆる国の歴史について学んでいきます。世界史において最も苦戦が想定されるのは「横のつながり」です。「縦のつながり」は日本史でも同じようなことをやるので、やっていることは変わりません。
しかし、横のつながりは日本史にはないものです。例えば「イギリスで名誉革命が起こった時に、中国では?」というような類の問題が出てきた時、各国の年表が頭に入っていなければなりません。そういう意味では、記憶量が日本史以上にあるように思われがちですが、世界史は日本史に比べて各国の歴史についての扱いが浅いので、「広く浅く」勉強できる人に向いていると言えるかもしれません。
日本史と世界史の両方についても確実に言える対策は「出来事同士の関連性を押さえること」です。歴史上では様々な事件や戦争、政権争いが起こっていますが、そのいずれも「原因」なくして起こりえません。ですので、「なぜこの人物は、この事件を起こしたのか?その結果として、どんなことが生じたのか?」ということをしっかり噛みしめながら歴史が一歩ずつ動いていく様子を捉えられれば、頭に定着しやすくなるでしょう。
<公民編>
高校の公民は、政治経済や現代社会などがあります。こちらも主に文系に進む人が受験で使う科目となります。政治経済は全ての社会科目の中で将来に最も直結しやすい科目と言えるかもしれません。日本の政治システムやその問題点などについて学ぶため、日々変わりゆく政治や経済についてしっかりついていけるようにしなければなりません。そのために出来る最も重要なことはやはりニュースや新聞に触れることでしょう。
日々報道されている政治や経済についても、それまでの政治や経済という礎があってこその今ですから、現代のシステムを学びつつ、現代までに至る歴史についてもしっかりたどっていくようにするのが良いでしょう。
また、政治は将来的に直接かかわらないとしても、経済については将来日本という国で暮らすのであれば、ずっと関わっていくものですので、将来損をしないためにも「日本における金の流れ」を押さえておきましょう。「税制」「保険」「為替」、これらは将来知っておくべきことが詰まっています。将来に生かすためにも、「リアルな気持ち」を持って勉強を進めていきましょう。