教育[725]

勉強で躓いてしまった時、ついていけなくなった時の対処法

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執筆者:門衛 教育運営チーム

勉強をしている時に分からない所が出てくる、それは誰にでもあることです。ではそんな時にはどのようにして壁を乗り越えていけばよいのでしょうか?分からない所にはしっかりとした克服法が存在します。そのやり方さえ身に付けてしまえば後々の勉強がとてもスムーズに進むのです。今回はその部分についてのアドバイスをしていきます。

<対症療法の功罪>
よく中学生や高校生の勉強を見ている先生が、生徒から分からない所を質問された時に「これは○○ページの公式を使えばいいんだよ」「この前やった構文を当てはめればいいんだよ」などとアドバイスしているのを耳にします。これは病気で例えるなら「頭が痛いんです」「じゃあ頭痛薬を飲んでおけばいいよ」と言っているのと同じことなのです。もちろんそれで十分な時もあるのですが、往々にしてそれだけでは十分ではないケースが見られます。

このやり方は、質問への対応時間も短くすることができますし、一応の解決にはつながることが多いので、一見すると効率的な質問受けの姿勢に見られます。しかし、このような「対症療法」は長い目で見た時に悪い方に働くことが多いようです。なぜなら、その時質問したその問題に対しては効果的な受け答えかもしれませんが、それを総合演習や応用問題として出題された時に全くといってよいほど対応できないからです。

それを見て教師が「この前やったじゃないか」「この前のと同じようにやれば良いのだよ」と言っても、結局は根本から分かっていない生徒にとっては無駄な助言となってしまいます。こうしたことをなくしていくためには、対症療法的な助言ではなく、根本治療的な助言・指導が必要となります。ではいったいどのようなやり方で指導していけば生徒に対して効果が得られるのでしょうか?

<さかのぼって問題点を探す>
例えば、am・is・areを理解していない生徒にwas・wereを教えても、そもそも「be動詞」と言う概念がない生徒には何も響きません。それと同じで、数学でも「二次方程式」を教えるのには「一次方程式」が理解できていないと説明できません。一次方程式を理解するためには正負の数が理解できていないとスタートできません。このように、「この単元を理解するためには、あの単元を理解していなければならない」というのを直線的にイメージできていなければ、その生徒に適した指導をすることはできません。

それは英語・数学に限らず、理科だって社会だって、国語だって同じことなのです。場合によっては、高校生で数学が分からないという生徒に対して、小学生の分数の計算、小数点の計算、割合など、「バカにしているのか?」とも思われかねないような内容で指導をしなければならないケースは世の中で多々見られます。

しかし、そう思うのは周りで見ているだけの大人であって、本人たち(生徒も教師も)からしたら大真面目なのです。数学嫌いの根本に「小学生の時から根付いた計算嫌い」があるのであれば、それを何とかしないことには前に進むことはできません。逆に言えば、さかのぼってしっかりした理解をしておけば、「土台」となる知識が固まっている状態で一歩ずつ前進することができるので、後々になって忘れにくい知識となります。

<最後に>
小学生の最初の頃は勉強も全く難しくないので、毎日が色々な知識の吸収となり、とても勉強が楽しく感じます。それでもやはり難しくて放っておいてしまう内容もあるので、後になってもう一度さかのぼって復習する必要性が必ず出てきます。その時はしっかりしたやり方で、さかのぼることを恥ずかしく思うことなく「自分が分からなくなってしまった根本原因」を探ることで、前進するための糧としましょう。

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教育総合ランキング2024/11/22 更新

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