子どもたちにとっての「夏休みの十字架」2トップは、「税の作文」と「人権作文」だと思います。むしろ「税」よりも「人権」の方が、一見子どもたちにとっては「無関係」だと感じ、とっつきにくいテーマかもしれません。事実、「人権」という言葉を子どもたちはとても大げさに捉え、テーマが大きすぎると感じているようです。
※「税の作文」についての記事はコチラ。
たしかに「人権問題」には「人種差別」や「社会保障」など、一般の日本の子どもたちにとってはテレビや新聞などでしか見かけない、あまり身近とはいえないテーマもあります。
しかし、「いじめ」の問題など、子どもたちにとって常日頃から関わっている問題も立派な(?)「人権問題」なのです。
やはり、「税の作文」と同様にこの作文でも「人権」について知るところから始めましょう。
【STEP1】人権について知る!
「人権」とは文字通り「人」の「権利」です。もう少し具体的にいうと、人が「幸せに生きる」権利なのです。
歴史を学ぶほど、日本を含めた世界では「強い者」が「弱い者」の人権を蹂躙し、「強い者の幸せ」が重視されてきたことがわかります。
「人権」の考え方がこれだけ広まった現代でも、少数民族が差別され、「人権」が侵害されている国や地域があります。
まず、そのことを知って下さい。
この作文のテーマは「どうしたら誰もが幸せな生活をおくり続けることができるか」ということです。弱い人も、病気の人も、年老いた人も、孤独な人も、貧しい人も、誰もが幸せに生活する権利をもっています。
余談ですが、私は日頃からどうしても許せない、と感じることが1つあります。それは「弱い者」の人権(幸せ)を無視する身勝手な人の行動です。
たとえば、子どもへの「虐待」や女性への「暴力」など、明らかに保護する義務をもつ強い(?)者が、保護されるべき者の人権を侵害する事件があります。
そのような事件をテレビや新聞で見聞きするたびに「人権侵害」された被害者への同情だけでなく、その加害者の身勝手さへの憤りを抑えることができません。
身近なところでいうと、電車の中で、お年寄りや体の不自由な人のための「優先席」に平気で座っている人や、障害者車両専用の駐車場に平気で車を停める人。そのような人に限って車のナンバープレートを見ると、「777」や「88」など縁起がいいとされているナンバーをつけています。身勝手な人ほど自分の幸せには敏感なのでしょう。
「人権」について知るときには、このような身勝手な行動をなくし誰もが幸せになる、という視点で調べることが大切なのです。「自分が」ではなく、「誰もが」というところがポイントです。
次ページではSTEP2、STEP3を解説いたします。
※記事の最後にはサイト内の「いじめに関する記事」へのリンクもあります。