教育[725]

現行犯主義で叱ろう【子どもの叱り方】責任転嫁しない!

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執筆者:立石 美津子
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電車の中で子どもが大騒ぎ、前に座っている強面のおじさんがジーッと睨んでいます。「ほら、前のおじさんが睨んでいるわよ。怒られちゃうから静かにしなさい!」と何とか静かにさせたくて口から出てしまいます。

子どもが好き嫌いをしてせっかく作った夕飯を残します。「なんで食べないの!パパが帰ってきたら叱ってもらうからね!」とパパの力を借りたくなります。

子どもがおもちゃをいつまでも片付けません。「幼稚園ではお片付けしているんでしょ!連絡ノートに書いておくからね。先生からも叱ってもらうからね!」偉大な先生の力に助けを求めたくなります。

でも、これらは全部“虎の威を借る狐”“水戸黄門の印籠を他人が使っているようなもの”責任転嫁の叱り方でお母さん自身の言葉には残念ながらなっていません。やがて、子どもからは甘く見られお母さんの権威は低下していきます。
 
子どもにしてみれば自分がいけないことをしている現場を目にしていない人から、しかも時間が経ってから「今日、お母さんの言うこと聞かなかったらしいな。どうしてそんな悪い子なんだ」「昨日、おうちでおもちゃ片づけなかったの?」と言われるととても理不尽な思いをします。怖いので口には出しませんが心の中で「お父さんは見ていなかったでしょ!」「先生はおうちの人じゃないし!」ときっと叫んでいるでしょう。
 
私は長年、学習塾で先生をしています。クレームを言ってくる親の中にひとしきり怒り狂った最後に必ず「お友達のママも皆そう言っています」と付け加える人がいます。

全員一致した意見だと言うのです。私は“そんなことはあり得ない”と思い「どなたとどなたが同じようにおっしゃっているのですか?名前を教えてください。私から直接、確認してみます」と言うとたいていは口ごもります。

たった1~2人しか同調していないのにさも全員が言っているように言ってきているのです。実際、ママ友も決して同調している訳ではなく、ただ話を合わせて頭を縦に振っていただけということもよくある話です。

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