「褒めることが大切」「褒めることにより自己肯定感を育てよう」とよく言われます。
「叱って育てるのではなく、褒めて育てよ」ということ。「良い行動」をした時に褒め、悪い行動をした時でもネチネチと叱らないということ。
でも、一言で「褒める」といってもとても漠然としています。更にその良い行動って親にとって望ましい行動ではありませんか?すると“褒める行為”が子どもを意のままにコントロールする手段としてしか使われなくなってきます。
「○○だからお利口だ」「○○して偉い」「○○して立派」「○○だから良い子」「○○だからカッコいい!」とワンパターンで口に出している親をよく見かけます。
そして、次第に親が喜ぶから行動するように・・・・お決まりの文句に慣れてきてしまい、中には「そうやっておだててやらせようとしている」「その手には乗らないぞ!」と見抜いたりします。
褒められるから行動する、親が喜ぶからという動機づけは悪くはありません。でも、ちょっと言葉遣いに注意してみましょう。
「片づけをしたから偉い」でなく、「片付けると部屋がすっきりして気分がいい」
「残さず食べて良い子だね」ではなく「美味しかった~お皿もピカピカになって満足」
「勉強しておりこうだね」ではなく「勉強しないで遊びたいけどちょっと我慢してコツコツ続けていたら、成績が上がった達成感」などを本人に味わわせることがまず優先。
そして、周りの大人は「片付けてくれて皆の気分がよくなった」「学力がついてきて成長して感動している」「残さず食べてくれて作りがいがあって嬉しい」と子どもの行動により感じた心を言葉に出して伝えるだけで十分です。