[社会保障]【女性の健康保険と労働基準法】出産手当金の金額と出産育児一時金

【女性の健康保険と労働基準法】出産手当金の金額と出産育児一時金

2015/02/16

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女性の出産に係る健康保険からの給付について

出産は、特に女性の方にとっては非常に大変な出来事の一つです。出産は、その期間会社を休まなくてはならないので、収入が減ります。また、出産に際して病院等へ相当なお金を支払わなくてはなりません。この費用の負担も重いものになります。

ですが、健康保険の被保険者の方が出産した場合には、健康保険から出産育児一時金と出産手当金の支給を受けることができます。まず、最初に出産手当金から説明をいたします。

出産手当金について

労働基準法では、6週間以内に出産する予定の労働者が請求した場合には、その者を就業させてはならないと規定しています。また、原則として産後8週間を経過しない女性を就業させてはならないと規定しています。

さて、健康保険では、労働基準法で定める妊産婦の休業期間について、その期間の所得保障として、出産手当金の制度が設けられています。この出産手当金とは、被保険者が出産をする場合には、出産予定日の42日前から出産後56日を経過するまでの期間中の労務に服さなかった日を対象にして支払われる手当のことです。

労働基準法で、出産をする労働者(同時に健康保険の被保険者とする)は、産前6週間及び産後8週間は請求すれば会社を休むことができます。出産手当金とは、簡単に言えば、この期間について、出産をする労働者が実際に休んだ日数を対象として、健康保険から受けることができる手当のことをいいます。

出産手当金の金額

出産手当金の金額は、産前産後休業期間中に被保険者が実際に休業した日数に標準報酬日額の2/3を乗じた金額です。標準報酬日額とは、産前産後休業時の標準報酬月額を30で割った金額を10円未満四捨五入した金額のことです。

例えば、産前産後休業開始時の標準報酬月額が280,000万円の方であれば、標準報酬日額は9,330円となります。また、530,000円であれば、17,670円です。また、産前産後休業期間中に実際に休んだ日とは、労働者の方が産前6週間産後8週間休んだとしても、6週間+8週間の14週間98日とは一致しません。

この98日間のうち、土・日・祝日を除いた所定労働日のみが対象となります。ですから、産前休業の開始が月曜日で、完全週休二日制の会社を想定した場合には、1週間の所定労働日が5日ですから、14週間98日のうちで会社を休んだ日は70日ですが、この70日が出産手当金の対象となります。

さて、例えば、完全週休二日制の会社に勤務している方が出産に際して産前6週間産後8週間の産前産後休暇を取り、その休業の開始が月曜日、この方の休業開始時の芳醇報酬月額が280,000円だったとします。

この方の産前産後休業期間中に受けることができる傷病手当金は、標準報酬月額280,000円の場合の標準報酬日額は9,330円ですから、70日×9,330円×2/3=453,400円となります。なお、この期間を対象にして、会社から報酬を受けた場合には、この453,000円から報酬額を差し引いた金額が出産手当金として支給されます。

この出産手当金を受けたい場合には、出産手当金支給申請書に賃金台帳のコピーや出勤簿のコピー等を添付して、全国健康保険協会の窓口などに提出します。なお、この申請は産前産後休業を開始した日の翌日から2年以内に行います。

出産育児一時金について

なお、出産に係る手当には、出産手当金の他にも出産育児一時金という制度があります。この制度は、被保険者が出産をした場合、健康保険から39万円(一定の場合には42万円)を支給するというものです。

この制度を利用するには、子の出生を証明する戸籍謄本など一定の書面を添えた出産育児一時金支給申請書を全国健康保険協会の窓口などに提出します。なお、この申請手続きは出産の日の翌日から2年以内に行います。

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