[株式投資]ESG投資とは

ESG投資とは

2016/01/05

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欧州を中心とした投資運用において、投資先の企業の環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字をとったESG要因を考慮することが大切であるという考え方が広がっています。

日本においても、2014年に金融庁が策定した「責任ある機関投資家」の諸原則である日本版スチュワードシップ・コードにおいて、社会・環境問題に関連するリスクへの対応やガバナンスなど、投資先企業の状況の的確な把握が求められるようになってきています。
 
我が国を代表する東京証券取引所でもESGに配慮している企業は経営の持続的な成長が見込めるとし、投資パフォーマンス向上にもつながるとの視点からESG銘柄をさまざまな角度から選定し、情報発信しています。
 
また、2015年9月、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は資産運用においてESGの取り組みに優れた企業へ投資を行うESG投資の本格推進を目指し、国連責任投資原則(PRI)に署名したことで、日本国内におけるESG投資の流れは大きく前進することが期待されています。
 
以上から日本においてもESG投資への関心が今後、ますます高まっていくことが予想されており、今回のコラムではESG投資を一般の個人の皆様にわかりやすく解説していきます。

主に長期投資で資産形成を目指す個人投資家を対象に、ESG(環境、社会、ガバナンス)とはいったい何なのか?ESG投資を行うことのメリットや課題は何か?など以下7項目に分けて簡単に見ていきたいと思います。
 
1.ESG投資とは?
2.ESGの歴史とは?
3.ESGの投資手法とは?
4.ESGのメリットとは?
5.ESGの機関投資家の取組みと我が国のESG関連銘柄について
6.ESG投資の課題とは?
7.ESG投資を用いた運用スタイルとは?
 

1.ESG投資とは?

では、まず、ESG投資とは一体、どのようなものなのかについて簡単に見ていきます。
 
環境や企業統治に対する企業の取り組み姿勢を投資判断材料とする手法と言われ、

E:環境(Environment)
S:社会(Social)
G:企業統治(Governance)

のそれぞれの頭文字をとっています。
 
2006年4月、国連のアナン前事務総長の名の下に、責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)が提唱され、欧米で広がりを見せました。責任投資原則(PRI)では投資判断にあたり、ESGの観点を取り入れるよう求めています。
 
ESG投資においては、企業への投資は、短期的ではなく長期的な収益向上の観点とともに、持続可能となるような国際社会づくりに貢献する視点で行うのが望ましいとされており、「利益」だけでなく、環境や社会との調和等を重視した「社会的責任投資」や「企業の持続的成長」といったサステナビリティといった視点が重要視されています。
 
E:環境(Environment)の例として、地球温暖化や環境汚染などへの取り組みなどが挙げられます。具体的には環境体制、環境マネジメント、環境方針などがしっかり整っているかなどが評価項目として挙げられます。
 
S:社会(Social) の例として、労働、雇用問題、地域・社会貢献への取り組みが挙げられます。具体的にはダイバーシティ(女性登用、障害者雇用)、ワークライフバランス支援(休暇制度)などがしっかり整っているかなどが評価項目として挙げられます。
 
G:企業統治(Governance)の例として、資本効率への意識、不祥事への対応などが挙げられます。具体的には、社外取締役の独立性や情報開示体制などがしっかり整っているかなどが評価項目として挙げられます。
 
通常の株式投資では、財務の観点からのみ投資を行うところを、ESG投資では、それに加えて、環境問題への取り組みや、株主、顧客、従業員、地域社会など、利害関係者(ステークホルダー)に対し、いかにCSR(企業の社会的責任)を果たしているかを重視(非財務的要素を考慮)し、投資を行います。
 
東京証券取引所グループ発行のレポート「ESGで企業を視る」によると、ESGに配慮している企業は、経営の持続的な成長が見込めるとして、投資パフォーマンス向上にもつながると捉えられています。
 
次回は「2.ESGの歴史とは?」から見ていきます。

*上記のコメントは筆者の個人的な見解であり、筆者が所属する会社または組織の見解ではございません。また個別銘柄の推奨、商品の投資勧誘を目的としたものではありませんのでご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。

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