[株式投資]【その4】MBA流、ケースメソッドから学ぶ「ポジティブ投資学」

【その4】MBA流、ケースメソッドから学ぶ「ポジティブ投資学」

2014/03/26

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むしろ、新しく世界を変えるIT革命により、従来のファンダメンタルズ分析で用いられている指標は通用しなくなってきているのかもしれないね。赤字企業でも、売上高の成長やITの加入者などをベースに理論株価を算出するなど、新たなファンダメンタルズ分析に基づく指標で図った方が、株価を適切に予測することができると思っているよ。

また、中央銀行による金融緩和の継続は市場に潤沢な資金を供給し、これが株式市場への直接的な資金の流入と個人、企業の低利の資金調達による消費と投資の活発化をもたらし、経済、株価の好循環が今後も続くと思うよ。

よって、この株価の動きは、ファンダメンタルズ分析でも十分正当化されるんだ。」と。
 
A君のお客さんである社長婦人Hさんは、株の含み益がさらに拡大し、もう幸せの絶頂で、毎日が楽しくて楽しくて仕方なく、都内の高級マンションや高級自動車を一括で購入したり、会社の従業員や業界関係者を招き、夜景の見える素敵な高級ホテルで、頻繁にパーティーを開催しています。
 
A君のお客さんである強気一辺倒の投資家Eさんと電話で話すと、

「俺は、投資の才能があり、こんなに儲かっているからある意味、投資の天才・神様だと思うよ。投資のプロと言われるファンドマネージャーにだって負ける気はしないね。こないだ俺がいいって言っていたIT銘柄、短期間で倍になったでしょ。A君、銘柄のことなら俺に何でも聞いてくれよ、次は何の株が上がるか教えてあげるよ。」と言われます。
 
また、投資家Eさんから紹介された投資家からは、「Eさんがあんなに儲けているんだから、それ以上に私も儲けたい。

退職金を全額IT関連銘柄に投資して」とか、「経営している法人の余裕資金をおもいきって株に投資したい」とか、「信用取引で、値動きの激しいIT関連株を担保に、さらに値動きの激しいIT関連株を買えるだけ買ってほしい」とか、「借金をし、家を担保に入れるからIT関連のIPO(新規公開株)を申し込みたい」などの電話が鳴りやみません。
 
また、新聞やTV、雑誌を見ても、「株価は最高値更新」、「景気は順調」、「ITは世界を変える」、「IT長者、株長者はこんなにすごい生活をしている」とか、「株で儲かる方法を実践し、私はこんなに儲かった」、「株価をズバリ的中する専門家のコメント特集」、「大きな株価上昇の波に乗り遅れない強気投資法」などの明るく、強気で、先行きに希望が持てる記事、ニュースがあふれています。

普段、株式投資をしたことのない新規見込み客からの電話や来店が相次ぎ、支店では、自信と強気に溢れ、笑顔と談笑の絶えない営業担当者の声がフロア全体に響き、また、業績の拡大から給料、ボーナスが大幅上昇し、世の中のセンチメントは明るく、幸福感が溢れているように感じられます。
 
A君は、B先輩の自信のあふれる説得力ある言葉と、勢いよく上昇するマーケット、楽しく、幸福感を感じ、自信と強気で溢れている顧客や世間の株への注目の高さを見て、やはり「杞憂だったのかな」と思い、A君はまたしても、顧客への売り提案を先送りしてしまいました。